第5話

さて、21層にやって来ましたー!……階段長かったぁ……。天井高いし。え、もしかしてだけど、空飛ぶ魔物が……

「て、やっぱり来たよ!」

「ワイバーンだね。」

流星スター直星ストレート

日矢サンアロー

うーん。弱いんだよなぁ……。もう少し強い魔物は……

『ぐ〜』

「あ…。」

「ご飯にしよっか。」

「えっと、ラビットホーンの肉を焼いて食べよっか?」

「スライムゼリーはデザートだね。」

石を積み上げ、網を置き、フライパンを乗せる。

肉は食べやすいように一口大に切る。

あとは焼いて……完成。

さて、味は

「うん。知ってた。」

「やっぱり味気ないよね」

「使い方間違ってない?」

「味が薄すぎるの!」

「分かってるって。塩だけでも変わるのになぁ……。」

「仕方ないよ。」

「そっか〜…」

「食べられそうな葉っぱくらいは探そうか。」

食べ終わったから探索を再開する。

22層も23層もウルフの魔物だった。レッドウルフ、ブルーウルフ、イエローウルフ、シャドーウルフ……それぞれ、赤、青、黄、黒の魔石を落としていた。

基本的に魔石って無色透明らしい。なんか特別な力とかあるのかな?……あったとしても使う機会は無さそうだね。

24層はすぐに階段が見つかった。降りたらすぐそこにあった。

「休憩ポイントって感じだね。」

「ってことは次の層に……」

「……まぁ、大丈夫でしょ。私達なら。」

「夜月と一緒なら最強だし。」

「つまり、私達ならこの国を滅ぼすことができるってコト!?」

「コト!?じゃないよぉ……」

「さすがにそんなことはしないって。」

「面倒くさいもんね〜。」

「…さーて、次の層に行きましょー。」

「あ、誤魔化した。」

「むぅ……」

「それくらい分かるよ。」

「知ってる。」


階段を降りた先には、何やら黒い物体があった。

「あー…うん!」

「壊すか。」

「お、動き出した。」

えーっと、ゴーレムですね~。はい〜、体も赤くなって、目も赤い……おっと?青いんだけど。定番感がないなぁ……。普通、ゴーレムと言ったら赤く光る目でしょ!

「そんなこと言うのは壊してからにしてほしいなぁ。」

「はいよー。壊星ブレイクスター

生き物以外になら使ってもヨーシ!これが1番手っ取り早いね。

「バラバラだね。」

「ねー。」

「あ、宝箱」

見ると、部屋の中央にあった。

「何が入ってるのかな」

「開けるよ。」

中には、宝石がたくさん入っていた。

「… 綺麗…」

「うん…。」

「……持ち帰って、何かに加工してもらおうか。」

「良いね。どんなアクセサリーにしようかなぁ♪」

日向も嬉しそうだ。私は…どうしようかな〜。

全部アイテムボックスに入れた。

「今思ったんだけどさ、アイテムボックスの共有ってできるのかな?」

「なんで?」

「今は私がフライパンを持ってるでしょ?」

「うん。」

「私が寝てる時にフライパンを使おうとすると私を起こさないといけないじゃん。」

「……確かに。」

「だから、アイテムボックスの共有ってできないのかなぁって」

「ちょっと見てみようか。」

手の平にSと書き、ステータスを表示させ、アイテムボックスの欄を見る。

「ん~…見つからないなぁ。」

「あ、これだ。」

「え、どれ?」

「手の平に大文字のAを書くと」

「おお。」

アイテムボックスの欄のみの表示だ。見やすい。

「あー。これか〜。」

ペアリングという文字を発見した。

ブルートゥース機能みたいだなぁ。

「せーの、」

ポチッとな。

「お、アイテムボックス内にフライパンが追加されてる。」

「成功みたいだね。」

「それじゃあ、一回寝ますか。」

「そう言えば寝てないね。」

「外では1日くらい経ってるのかな?」

「分かんない。」

寝袋を出して広げる。今のところ25層は安心だと思う。

寝袋に入って、

「おやすみ。」

「おやすみー。」

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