レモン色の真新しい靴を履いて、胸をときめかせながらデビュタントを迎えた貴族の娘のマリー。しかし、幼馴染のカラムと踊ってみると、不測の事態が彼女を襲い……。
社交界デビューを舞台に、貴族の娘の心情を丁寧に追いながら描いた短編。思いがけない出会いが、彼女を輝かせる瞬間に、こちらも胸がときめきます。
こんな夢のような夜を過ごした後、マリーはどうなるのでしょうか。そのこれからがどんな人生であろうと、この夜の出来事は、彼女を輝かせ続けるのだろうと、深い余韻に浸りました。