第6話 勲章
ペントハウスに着くとバトラー(執事)が出迎えた。彼女は広東語でバトラーに何かを話しかける。あまり俺に聞かせたくない話なのだろう。
初老のバトラーは一礼して部屋を出て行った。
「もう朝まで来ないから大丈夫よ。」
彼女は俺に言う。俺もうなずく。
俺は彼女を抱きしめた。大きな胸が華奢な体についている
するすると彼女のチャイナドレスが床に落ち、豊満な胸元があらわになる。
俺は赤いブラジャーを外し、大きな乳房にキスをする。
目を覚ますと、外はもう朝だった。
彼女は俺の横でまどろんでいた。
遅くまでお互いに求めあい、楽しんだ。もう10時くらいだろう。
ドアがノックされる。バトラーだろう。
「一時間後に二人分のブランチを持ってきてくれ。」
バトラーはCertainly, Sir と言って去った。
「まずはシャワーを浴びよう。」俺は言う。
「一緒に入る?」彼女がベッドの中で妖艶に笑う。
「やめとこう。一時間じゃあ足らなくなるからな。」
俺は言う。
「まあそうね。」彼女はそう言って、一糸まとわぬ姿でバスルームに消えた。
このスイートルームには、シャワーも二つある。 俺もシャワーを浴び、ひげを剃ってカジュアルな恰好に着替える。
ヴェルも出てきた。髪は綺麗に乾いているが、バスローブ姿だ。軽く化粧をしている。
「今日はどうするの?」彼女が聞いてきた。
「うーん。ブランチのあと、軽く泳ぐかな。」
このホテルには屋外プールがある。
「いいわね。私もつきあうわよ。あとで競馬に行きましょう。私の馬が走るから。」
「それもいいな。競馬場で勝つ分には、君に迷惑はかけないからね。」
俺は肩をすくめる。
「感謝するわ。まあ、うちは外部ベットは基本的に取次だけどね。」彼女は言う。
「若いカジノだし、プリンシパルはきついよね。」俺も言う。
競馬を含むスポーツベットについては、自分で胴元になるプリンシパルと、注文を取り次ぐブローカレージがある。
プリンシパル、いわゆるノミ行為というのは、胴元分を自分で取れるだけ儲かるのだが、その一方で大きな支払いがある時に払いきれないリスクがある。
バトラーが、パンやオムレツ、ハム、ソーセージ、ベーコンなどのアメリカンブレックファーストと、粥や各種ダンプリングなどの中華風の飲茶を運んできた。
そしてバトラーは、彼女にゴールドブラックのチップを渡す。彼女はうなずいた。
バトラーは控室に引っ込んだ。
「それって、支配人のマオにあげたやつかい?」俺は聞く。
「そうよ。あいつはそんな金額をもらう立場じゃない。すぐに取り戻さないと、持って逃げる可能性もあるのよ。まあ、もちろんそんなことは許さないけど。」
「ディーラーのほうはどうなんだい?」
「リタはまだ大丈夫よ。テーブルのチップは、集計してから貢献度で割る。2-3日かかるし、こんな金額の分け前を捨て去ることはないわ。あなたの追加のチップもその時に渡すわ。」
なるほど。合理的だ。
「リタはどうしてるのかな?」俺は聞いてみる。
「今日はオフのはずよ。今夜、付き合わせましょうか?」
「できれば、僕は君のほうがいいな、マドモアゼル。ルージュ。:
「ヴェルでいいわ。あいにく、今夜は用事があるのよ。」
「そうかい。、じゃあ、セカンド・ベストでリタに飯でもおごるか。」
「それがいいわね。じゃあ、このチップはあなたから渡してあげて。」ヴェルはそう言って、ゴールドブラックのチップを俺に一枚渡してきた。
俺はプールサイドでヴェルルを待った。
更衣室から現れたヴェルを見て、プール中がどよめいた。
サングラスを掛けた彼女は、色白で豊満な胸に、真っ赤なマイクロビキニをつけている。
タオルとパレオを手に持ったままで、その姿を惜しみなく人目にさらしている。
マイクロビキニでは隠れない部分、各乳房の下側に、鮮やかなキスマークが付いているのだ。
俺は彼女に近づいて言う。
「目立たないところにつけたつもりだったんだけどな。」
彼女は平然と言う。
「気にしないわ。むしろ勲章よ。」
なんといい女だ。
「毛を剃ってるのは、こういう水着のためかい?」
「ばか」彼女はちょっと赤くなりながら俺を軽く叩く。意外に可愛らしいな。
俺はそれから2000メートルほど泳いだ。彼女は軽く泳ぎ、後はプールサイドのパラソルの下で、カクテルを飲んでいる。
男だけでなく、女を含めて、みんな彼女に釘付けになっている。それほど煽情的で、衝撃的なのだ。彼女がここのオーナーであることを知っているものは、ほとんどいないだろうが、彼女が良い女であること、そして、鮮やかなキスマークをつけていることだけは誰にもわかる。
泳ぎ終わって、俺は彼女に声をかける。
「待たせたね、そろそろ上がるよ。」
彼女もうなずいた。
「1時間で部屋に迎えに行くわ。」
===
お目当てのシーンについてはご想像にお任せします(笑)。
期待されたかた、すみませんでした。
結局、あの支配人さんはお金もらえませんでした。
可哀そうですね(笑)。
ディーラーのリタは最低でも場に払ったチップの一部はもらえます。
それ以上はどうですか?
次回は競馬場でのお話です。
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「愛田さん抱いて」(女性のみ)
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