第43話 井の中の蛙、大海を知らん方がいい(ざまぁ回Final)

「なっ……こんなことが……」


 ショックで『モノクロ化』するロセナラ。元の姿に戻った『皇帝』は、ツルツルした頭をペチペチ叩いた。


「婆さんや。メシはまだかのぅ?」

「誰がBBAだッ⁉ 今スグ4ぬか⁉」


 ロセナラが人差し指を立てるも、皇帝はどこ吹く風だ。元に戻っても、知能はそのままみたい。ちょっとだけ可愛そうな(・c_・`)

 ロセナラも意地でも○指を立てないあたり、最低限のプライドは残ってるか(-_-;)


「で? どーすんだ、この有り様??」


 イーグルが呆れながら、親指で城を指した。王城はほぼ原型を留めてない。街まで骨の残骸や胃酸などで、あちこちから火の手が上がっている。


 これで被害が『最小限』に済んだのは、本当に『奇跡』だ。


「オ……オホホホホホ。これはみーんな、そこなロクデナシがやったこと。私は『傍観』してたに過ぎませんわ。それではごきげんよ……」


「「んなわけあるかっっ」」


 ロセナラはあっさりとゲイル、イーグルに捕まって吊るされた( ̄▽ ̄;) なんで逃げ切れると思ったかな('_')?


「ったく、この場でブッタ斬らねぇだけ有り難く思えよ?」

「よせ。こんな『6職ニー○(ry』など、拷問の末に処刑台直行だ」


 気持ちは分からなくもないよ、ゲイル( *´・ω)/(;д; ) ガイオスさんは、もう……


「ふぅ……流石に4ぬかと思ったわい」


 ぼこっと地面が盛り上がり、ガイオスさんが這い出てきた。ゲイルが目を丸くする。


「おやっさん……? 無事なのか?」

「ウム、長年の『相棒』に救われたわい」


 ガイオスさんが、自慢の『盾』をかざした。盾は『役目』を終えたように、ボロボロに崩れ落ちた。


「……今まで世話になったな。安らかに眠ってくれ」


「無事で何よりだ。さて……『後始末』だが、どーするヒメナ? 千切るなりこねるなり、煮るなり焼くなりしてもいいぞ?」


「アタシはハンバーグじゃねぇぞ、ゴラァ⁉」


 ジタバタするロセナラを他所に、私は「そだねぇ」と考え込む。ここは『脳内会議』で、結論を出そう。


――(私A)で、どうしよっか?


――(私B)正直、私ぁもう顔も見たくないね┐(-。-;)┌


――(私C)もう二度と接触しないよう、隔絶してもらお?


――(私D)まるで、病原菌みたいな扱いだね(笑)まぁそのほうが、世の為かもね( ´∀`)



「これだけ問題を起こして、放置はできないよ。『お爺ちゃん』と一緒に、遠くで末長く暮らしてほしいね」


 お爺ちゃんとは皇帝のことで、当人はいまいち状況が呑み込めてない。


「ふざけんなヒメナ・アンジェロ! ンでこのアタシが、ボ○た老●ジジィの面倒見ンだおーん??」


「よし、分かった。逝き先はオレに任せろ。地図にも載ってねぇ、絶海の孤島に招待してやる」


 イーグルは『戦車』に、ロセナラと皇帝を放り込んだ。しくも行き先は、かつてロセナラがヒメナ『毒親』を飛ばした島だった。


「じゃあな、6職(ryついでに53! 『どっちかが』4ぬまで、イキ続けるんだろ? お前もそのうち『BBA』になるから、御の字だろw」


「井の中の蛙、大海を知らず。お前の場合、知らなかったほうがよかったな。イヤでも『現実』と向き合うからな。翼もねーのに、飛べるとでも思ったか?」


「まだ己の得意分野を磨けば、別のみちがあったかもしれんがな。時すでに遅しだが」


 各方面から、ボロカス言われる始末。ロセナラはなんか喚いてるけど、戦車はゆっくり浮上した。


「あっそうそう。その戦車は目的地に着いたら、自爆するように設定してある(笑)その程度で4ぬタマじゃねーし、お前らの面を二度と見ねぇと思えば安いもんだ」


 戦車は急発進して、あっという間に見えなくなった。やっと終わったんだね……やっと( ̄Д ̄) こっちは『明日』には忘れてるから、どうぞ私たちには『お構いなく』|*。´Д`|┛<< +。:.゚βyёβyё♪


――ゴゴゴゴゴッ!


 戦車が見えなくなってから、城跡が激しく震動した! まるで足元から、突き上げるような感覚だ。なになに~~『終わった』んじゃなかったのぉΣ(Д゚;/)/



 私たちは知らなかった。運搬中の皇帝が『メシのチャイム』と勘違いして、神の雷ICBMのスイッチを押してしまったことを……



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