第2話

ぼくは、日本国籍がほしいとは言うてません…


それでも、日本国籍を取れと言うのですか?


ペルーに帰りたい…


大好きなママに会いたい…


ミツグの悲痛な叫び声は、まわりの人たちには聞こえなかった。


サカタミツグは、生まれは埼玉県熊谷市ですが国籍はペルーであった。


ミツグの実母は、リマ(ペルーの首都)郊外にある貧しい農家の15人きょうだいの末っ子であった。


ミツグの実母は、家が貧しいので学校に行くことができなかったので、サンパウロへ出た。


カノジョが19の時にテルマ(日本のソープ店)に入ったことを機に風俗業界に入った。


その後、ウラジオストクのサウナへ移った。


そして、現地のブローカーのつてで来日した。


来日したカノジョは、新潟のデートクラブで働き始めた。


この時、客として来たミツグの実父(熊谷市の町工場経営者)とカノジョが出会った。


ミツグの実父は、カノジョにのめり込んだことが原因であやまちを犯した。


その結果、カノジョは実父にレイプされた…


そして、カノジョはミツグを身ごもった〜ミツグが生まれた。


ミツグは元気な子供に育った。


しかし、学校に行くことができなかった。


ミツグは、周囲の子供たちからきついイジメを受けた。


ミツグはあちらこちらのガッコーを転校したが、どのガッコーもダメだった…


ミツグは、義務教育終了認定試験を受けて得た証書で待ち合わせた。


高校は、日密にっぴの友好親善事業団体のメンバーさまの厚意で今治市内にある私立高校に入学した。


カレは寮で生活を始めたが、態度が悪いのでツイホーされた。


寮の決まりごとを守らずにたてついてばかりいた…


寮がイヤだからクラスのコの家に入り浸りになった…


…他にも悪いことをたくさん犯したようだ


カレは、日密にっぴの友好親善事業団体に電話をして助けを求めた。


その後、代表からの紹介で壬生川で暮らしているよしえの家に移った。


ミツグは、どうにか高校に行くことができた。


しかし、気に入らないことがあったら暴れることを繰り返した。


その末に、ミツグは高校を中退した。


そして、よしえと大ゲンカをした末に家出した。


それから13年の間音信不通になった。


その間、ミツグ首都圏地域で日雇いバイトで小銭を稼ぐ暮らしをしていた。


その間の住まいは、ドヤ(簡易宿)に泊まるか野宿するかのどちらかであった。


日本国籍がない…


生活が苦しい…


日本に親しい友人がいない…


ミツグのいらだちは、日増しに高まった。


その結果、ミツグは住民たちとトラブルを起こすようになった。


そして、2015年9月に熊谷市で発生した大量殺りく事件の重要参考人になった。


ムザイホウメンでシャクホウされたミツグは、よしえの家に戻ったがそこでまたトラブルを起した。


このような状態で日本国籍を取得することはできない…


日本から出国したいのに出国できない…


ペルーへ帰りたい…


ペルーへ帰りたい…


…………


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