【女の事件】翼の折れたコンドル
佐伯達男
第1話
時は2015年9月14日頃であった。
場所は、埼玉県熊谷市の某所にある住宅街にて…
刑事たちは、無職のペルー人の男をマークしていた。
数日前のことであった。
刑事たちは、男に対して事情を聞こうとした。
男は『気分が悪い…』と言うたあと外へタバコを吸いに行った。
その後、男は警察署から逃げ出した。
男は、10日前に問題の住宅地で発生した大量殺りく事件の重要参考人だった。
県警の捜査1課の刑事たちは、全力をあげて問題の男のミガラを確保しようとやっきになっていた。
そんな時であった。
母娘3人が自宅に侵入してきた男に刃渡りの鋭いナイフで刺されて亡くなった事件が発生した。
刑事たち60人は、ペルー人の身柄を確保に向かった。
男は、泣きながらあわれみをこうた。
「ぼくはやっていない…」
この時、端にいた刑事が拳銃を取り出したあと男の足元に向けて発砲した。
「死ねや!!」
(ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!)
男は大急ぎで逃げ出したが、刑事が発砲した
「あああ!!」
銃で撃たれた男は、その場に倒れた。
「死ねや!!」
(ズドーン!!)
刑事は、倒れた男の右足に向けてさらに5発発砲した。
男は、心肺停止におちいった。
(カチャ…)
「サタカ!!死ね!!」
刑事は、男のこめかみに銃口をつけたあと止めを刺そうとした。
「やめて下さい!!」
「離せ!!
20人の刑事たちは、銃を発砲した刑事を必死になって止めた。
ペルー人の男は、それから10日間にわたって昏睡状態におちいった。
その間に、証拠が次から次へと出た。
ペルー人の男は、大量殺りく事件の容疑者となった。
10月4日の昼過ぎであった。
容疑者の男・サカタミツグは、警察署で取り調べを受けていた。
頭がサクラン状態におちいったミツグは、刑事たちに対して泣きながら許しごいをした。
「ぼくはやっていない…無実だ…」
(ドカッ!!ドカッ!!ドカッ!!)
ミツグは、取り調べ室にいる刑事たち30人から殴るけるの暴行を受けた。
ボロボロの状態になったミツグは、責任者の刑事の前で倒れた。
責任者の刑事は、
「おいサカタ…いいかげんに抵抗するのはやめた方がいいぜ…状況証拠はそろったのだよ…」
「ぼくはやってない…」
「立て!!立てやオラ!!」
この時、若手の刑事がミツグのえりクビをつかんだあとミツグをボコボコに殴りつけた。
そんな時であった。
取調室に別の若手の刑事がやって来た。
ミツグのDNAを鑑定した結果が出たと言うことであった。
この時、例の事件現場に別の人間の血液型が検出された。
ミツグの血液型と事件現場に
…ので、ミツグは事件とは無関係であると判明した。
ミツグは、処分保留でシャクホウされることが決まったが、30人の刑事たちから集団リンチを喰らった。
結局、捜査は振り出しに戻った。
ミツグの身元は、愛媛県西条市に住んでいる70代後半の女性の家族が引き受けることになった。
2015年10月19日の朝9時頃であった。
西条市からミツグの身元引き受け人の息子の嫁が
「ああ、ミツグくん…13年前に家出したあとどこに行ったのか心配になっていたのよ…」
「ふざけるな!!あんたたちが日本国籍取得の手続きをしてあげると言うてウソついたから許さない!!」
「そのことについては、うちのおとーさんの知り合いの弁護士さんに頼んだのよ…」
「信用できない!!」
「ごめんなさい…おとーさんのスケジュールがなかなか合わないのよ…一刻でも早く日本国籍を取得出来るように手続きを取るから…お願い…うちに帰って来て…」
保証人の女性の息子の嫁…いえあずさは、ミツグに対して家に帰って来てほしいとコンガンした。
ミツグは、あずさに連れられて西条市壬生川にある身元保証人の女性…いえ、よしえの家へ向かった。
ミツグとあずさは、飛行機で羽田空港から松山空港へ向かった。
松山空港に到着したあとタクシーで壬生川へ向かった。
家に到着したのは、夜遅くだった。
ところ変わって、
家には、よしえとよしえの息子・ゆういちろう(48歳・市役所勤務)とあずさ(47歳・ゆういちろうの妻)と長女(18歳・短大生)と特別支援学校に通う長男(11歳)と二女(7歳)がひとつ屋根の下で暮らしていた。
ミツグは、よしえが
しかし、ミツグは学校で暴れ回るなど…重大な問題を起した。
その後、ミツグは家出した。
頭にきたよしえは、ミツグの高校中退の手続きを取った。
その後、よしえはあずさに対してあずさの父親を通じてミツグに日本国籍を与えなさいと命令した。
よしえに命令されたあずさは、父親に対してミツグに日本国籍を与えてほしいと頼んだ。
しかし、あずさの父親のスケジュールが合わないことを理由にたのみを受けなかった。
あずさの父親がミツグを放置した…
いつになったら、ミツグは日本国籍を取得できるのか?
あずさは、何度も繰り返して丹原の実家の父親にお願いした。
あずさの父親は『スケジュールの関係で都合がつかない…』『(指定された日)は会議だよ…』などと言うて逃げ回った。
この時、ミツグは日本で暮らしていくことがきわめてコンナンになった。
…にもかかわらず、あずさがミツグに対して日本国籍取得を強要する…
…だから話しがかみ合わない…
あずさは、どこのどこまで無神経だか…
話は変わって…
家の大広間にて…
食卓には、よしえの家族全員とミツグが座っていた。
テーブルの真ん中にゆでた豚肉と野菜のごまあえサラダが入っている大きめの容器が置かれていた。
大きめの容器の周囲には、小皿がたくさん並んでいた。
ごはんを食べる前に、よしえはあつかましい声でミツグに言うた。
「ミツグくん!!あんたね!!甘えるのもいいかげんにしなさいよ!!ここは日本よ!!日本に来た以上は日本の国の決まり事にしたがうのよ!!人の言うことをすなおに聞きなさい!!」
「かあさん!!やめろよ!!」
「
あずさは、泣きそうな表情でよしえにコンガンした。
よしえは、クソナマイキな声で言うた。
「あずささん!!あんたのおとーさまは人とヤクソクしたことを守れない人ね!!そんな人が
ゆういちろうは、怒った表情で『かあさん!!やめろよ!!』と言うた。
よしえは、クソナマイキな声で言うた。
「ミツグくん!!ごはんを食べたらおばさんと大事な話しをします…あずささん!!みんなにサラダを与えなさい!!」
よしえは、プンとした表情で席を立ったあと別の部屋に入った。
あずさは、優しい声でミツグに言うた。
「今からサラダを入れるね…」
あずさは、みんなが食べるサラダを小皿に入れた。
あずさは、ミツグが食べる分を小皿に入れようとしたが小首をかしげた。
その後、二女の小皿にサラダを追加した。
(ガーン!!ガーン!!)
思い切りブチ切れたミツグは、グーで二女の頭を殴りつけた。
「ギャー!!」
二女が激しい声で泣き出した。
びっくりしたあずさは、ミツグに言うた。
「ミツグくん!!」
「ふざけるな!!」
「なんで(二女)を殴るのよ!?」
「あんたが小首をかしげたあと二女にサラダを入れたから殴った!!」
「ミツグくん!!」
「オドレぶっ殺してやる!!」
(ガーン!!ガーン!!ガーン!!)
思い切りブチ切れたミツグは、ゆういちろうをもので殴りつけた。
このあと、ミツグは家から飛び出したあとキンリンで暴れまわった。
同時に、近所の家からクレームの電話がたくさん来た。
あずさは、ただひたすらあやまり続けた。
今のミツグは、日本で暮らしていくことが非常にコンナンになった。
それなのに、日本国籍を取得しろはムジュンしていると思う…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます