第6話 お散歩

~5年後~


「クロウ様、どちらに行かれるのですか?」


「おにわでおしゃんぽ!」


「でしたら、私が…っていない!?」


あれから5年が経ち、俺は1人で外に出られる様になった


とは言え5歳はまだまだ子供、外に出られると言っても精々庭を周るくらいだ、それでも外での修行は出来る為、今日もこっそりと修行を行う


「先ずは…身体強化!!」


赤ちゃんの頃からひたすら身体強化を行い毎日毎日魔力量MPを上げてきた、どのくらい強くなったのかは全く分からないが、最低でも同世代同い年の子供達よりは強くなっているだろう


「魔力の減り方も大分遅くなって来たし、確実に魔力量は増えてるはずだ…ならあとは他の部分も強くしないとな」


魔力だけ上げても意味はない、辺境の地で生活する為には畑仕事に必要な筋力と体力が必要だと思う


だからこそ


「先ずは10kmのランニングだな…身体強化はやめておこう」


身体強化は自身のステータスを強化する魔法だ、それを使ったまま走るのは本来の修行の邪魔になる為、使わない方がいい


「いつも通り2周くらいで良いか」


上手く計算は出来ていないが自分の歩幅が50cmくらいだから、そこから計算した結果屋敷の広さが大体一周5km


わかりやすく説明すると東京都にある皇居のランニングコースが1周約5kmなので、そのくらい広いと言う事だ


「改めて考えると滅茶苦茶広いんだな、この家」


家から出て外に出るまでに1km近くは歩かないといけないのだ、普通に考えてヤバい


だからこそこっそりやってもバレないんだけど…


「さてと準備体操も終わったし、走るか」


そう言って走り出す、体力は必要だ、海で泳ぐとき、敵から逃げる時、誰かと戦う時、体力があるかないかで大きく変わる


自分の人生をより良くする為には、それに伴った努力をしなければならない、楽して強くなるなんて邪道だ(特大ブーメラン)


(5歳の身体で10kmも走るなんて…我ながらバカな事をするもんだ…)


10kmなんて大学生(陸上部長距離、駅伝部)が一部練習でだけど、大学生は20歳、こちらは5歳、そもそも話が違うのだ


それでも走るのは悲惨な末路を辿るくらいなら、今馬鹿な事をした方がいいからだ


「ハァ…ハァ…ハァ…ん!」


家で調べて習得出来た水魔法で水分補給をとる、魔力の消費と魔法のコントロールと水分補給の一石三鳥の事をして喉を潤す


何故魔法が使えるのかは分からないが、恐らく貴族だからだろう、貴族と言うのは血統も良く優れた血筋が多い、その為こんなクズでも魔法は使えるのだ


「塩分が足りないけど、こっそりやってるから迂闊な事は出来ないよなぁ」


習得した魔法は他にも火属性、風属性などもあり、この汗ダラダラな身体と服を瞬時に洗って乾かして何事もなかったかの様に出来る為、練習も兼ねて中々に便利だ


「っと休憩も済んだし素振りするか」


あと土属性、木属性も覚えており自分で作った剣で素振りを行う


「今日も取り敢えず500回はやるか」


5歳で500回はかなりの数だ、初心者でも50回目で腕がキツくなるし、100回なんて毎日やってやっと慣れて来た人達が出来る回数だ


それの5倍をやるのは一流の人達(やそれを目指している人達)だけだ、無論彼も一流を目指している


(剣の流派は知らないけど、戦い方はゲームで学んでいる)


付け焼き刃かもしれないが、やらないよりはマシだと思う、剣の動きは様々なゲームで理解している後はそれを身体に染み込ませるだけだ


(相当大変な事だし、通用しない敵の方が圧倒的に多い…けど)


逆に言えば通用する敵も少なからずいるのだ、そいつらに少しでも対抗出来るように出来る事はした方がいい


その後にも腕立て伏せ、腹筋、スクワットを100回

スタビライゼーショントレーニングの内どれか1つ(場合によっては2つ)を2分間✖️3セットを行い、最後にストレッチを行い身体の柔軟性と疲労をとる


これがクロウの毎日の朝やるトレーニングもとい修行で朝の(大体)5時から始めている

約2時間かかる為、このくらいの時間帯でやらないといけないのだ


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クロウの専属メイド

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