第19話 成人と覚醒
時間は少し巻き戻る。
あと、今回のことに関係ない部分は、今回は省く。
15歳になった。
15歳は、この国では成人とされる年齢だ。
調べてみたが、他の国ではどうなのか分からなかった。法律で決まっているものだから国によって違うと思うんだが……。まあ、他国へ出る予定は今のところ無いので、まあいいか。
現代の日本人の感覚として、
「……おん?」
15歳になったその瞬間だった。俺はちょっとした違和感に襲われた。
ちなみに時刻は午後8時ぐらい。母上いわく、俺はこのぐらいの時間に生まれたらしい。産婆さんが夕食のパンをくわえたまま駆けつけたそうだ。
食パンでもなければJKでもない。産婆さんだ。80歳の。一応、つい、念の為、ある種の様式美として、義理チョコ的なアレで、確認だけしてみたが、交差点に差し掛かっても誰にもぶつからなかったという。
さもありなん。何一つ始まりそうにない。どう間違っても平凡な顔した優しい男性とぶつかったりは、絶対にしないだろう。
「……なんだ、これ……? クッ……! あっはっはっ……! なんか楽しくなってきた……!」
急に酔っ払ったような全能感に襲われた。
体が軽くなったというか、だるさが抜けたというか、元気になった感じがする。
疲れた時に痛み止めを飲んだような感じだ。
その感覚に導かれるように、魔力をちょっと動かしてみる。
「おお……! 動く動く……!」
今まで思うように動かなかった魔力が、思い通りにスイスイ動く。
なんというか、緩んでいたネジが絞まったというか、欠けていた歯車がハマったというか、そんな感じだ。急にコツを掴んで上達したような……ああ、そうか。これは前世の能力を引き継いでいるのか。
強すぎる魔力に肉体が耐えられず、今まで力をセーブしていたのだろう。
「ステータスオープン」
ブラオ・ア・ヒンメル
LV1
HP9999
MP9999
STR999
AGI999
VIT999
INT999
CON999
MEN999
EXP13011521201521020120211415252121192501
【
前世、王城で見た時から色々と増えてるな。
身に覚えがありすぎる。
カンストしたステータスも、【
……てか、カンストしてたんだな。
EXPが前世より増えてる。1年かけて戦い続けたからなぁ……(遠い目)。
とりあえず、ざっくり10倍にしてみよう。
ブラオ・ア・ヒンメル
LV1
HP99990
MP99990
STR9990
AGI9990
VIT9990
INT9990
CON9990
MEN9990
EXP20052419050919092001252121192501
【
そういえば、
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