第3話 初のダンジョン攻略
おはようございます。今日は念願の探索者デビューの日です。お日柄も良くデビュー日としては最高の朝といっても過言ではございません。
まずは登録した時に貰った冊子にある探索者のランク制度について情報を歩きながら整理しよう。
ランクはGからAまでの7段階がある。極々一部だが例外も存在している。
その例外がランクの外にいる規格外の能力を待った人物のランクをSと格付けされている。
そしてランクを上げるには魔物を倒した際にドロップする魔石を一定数買取所に持ち込むことでランクアップが可能なのだそう。
例えばGからFにあがるにはダンジョンの1〜10階層でドロップする魔石【黄】を1000個納品することでランクアップが可能だ。
1日10体魔物を倒すだけでも100日あればランクアップできる。ちなみにランクによる階層制限はないので11階層以降にドロップする魔石【緑】を200個納品することでもランクがあがる。ちなみにFからDにあがるには魔石【緑】を750個と15階層以降にドロップする魔石【青】を150個納品する必要がある。
ランクを上げれば上がるほど難易度はどんどん上がっていく。GからFだけはすぐにあげることができるがそれ以降が面倒極まりない。
魔石【黄】の買取額は一つ500円ほどなので1000個納品するだけで50万円も稼ぐことができる。魔石【緑】は一つ1000円、魔石【青】は一つ2500円と値段も上がっていくので階層を進めれば進めるほど稼ぐ効率はよくなる。
次に魔石以外のドロップ品についてだが、それぞれ大体の値段が決まっており弱い魔物の素材、例えばスライムの粘液は100g1000円など
諸々あるため割愛させていただきます。
「今日はランクを一つあげることを目標にするか!」
え、いきなりランクをあげるんですか?目立ちたくないんじゃないの?と思った方もいると思います。安心してください、意外と丸一日潜るだけでランクアップする人はたまにいるみたいです。ジョブが有能で、いきなり11階層まで進み1日で200体以上倒してしまう人が稀にいるとニュースでやっていました。
今日行くダンジョンは某ネズミーランドにできてしまったダンジョンです。
皆一度は訪れたことがあることでしょう。今はもう見る影もありません。大きな穴があるだけです。ちなみに元某ネズミーランド今は移転準備を埼玉の方で行っているようです。一からの建設になるので開業までは数年かかるようですが、もう一度行きたいものですね。
そしてダンジョンの受付にやってきた俺は早速登録証を提出した。
「昨日登録されたばかりですね!しかもジョブにも恵まれているじゃないですか。しかし油断は禁物です。気をつけて行ってらっしゃい。」
「今日探索者デビュー日なんです。ありがとうございます。がんばります。」
といって早速ダンジョンへと進んだ。
ダンジョンに入ってすぐに荷物をアイテムボックスにいれて姿をくらます魔法『インビジブル』を使用した。
マップは大体50階層付近まではネットで出てたので道順を覚えてきている。
全力疾走で13階層まできた。この間約5分ほど、通常ならばどれだけ急いでも3時間はかかる距離だが俺のステータスならこれくらいはこなしてみせる。
まずは周りに人がいないかを確認するために『サーチ』のスキルをオンにした。
よし魔物はいるが人はいない。この階層にして正解だな。途中11階層は何人か人の気配がしたのでちょっと奥まできたのだ。
人がいない間にとりあえずは魔物を狩りまくるとするか。
ぶっ通しで魔物を狩ること2時間ほどで目標の魔石【緑】200個を達成した。
この階層で出てくる魔物は弱すぎて話にならなかった。魔石を拾う方がめんどくさかったほどだ。
残りの時間をどうするか悩んだ結果とりあえずこのダンジョンの最高到達階層の102階層に足を運んでみることにした。
どうしてかというと俺の転移の能力は行ったことのあるところにしか行くことができないので毎回階層を進めるのが面倒だからだ。
ここのダンジョンではボスの部屋が50と100にあることがわかっているのでそこ以外ひたすら進むだけ。
「流石に走りっぱなしは疲れたなぁ。」
102階層に到着するころにはすでに夕方になっていた。51階以降のマップ情報がなかったのが痛かったな。
「このダンジョンを攻略している本命のパーティ名はなんだったか。そうだMARSだ、4人の頭文字からとった名前と雑誌やニュースで言っていたなぁ。」
なぜそのパーティのことを思い出したかというとそいつらが魔物と交戦しているところに偶然遭遇してしまったのだ。
まさか俺の探索者デビューの日に攻略しているとは思わなかったが、実は俺この中の1人の大ファンなのだ。4人の中の1人MARSのMを冠する牧田 愛香〈まきた あいか〉が日本に5人しかいないSランクの1人で千葉の救世主と呼ばれている。
残りの3人もランクはAで全員が女性の超人気探索者パーティとしても有名である。
「牧田さんファンです!サイン下さい!なんなら写真も1枚お願いします!」
何を血迷ったのか声をかけてしまった。俺やばくね?
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