第7話4月3日①
「アルス様、大変です」
「どうしたの?リコリス」
先生方にもみくちゃにされながらの聞き取りも終え、リコリスを撫で繰り回した次の日。
次は何をしようかと考えていたときのことだった。
リコリスの表情からはかなり深刻そうだけど?
「私、太ったかもしれません」
「えーと。たしかに女性にとっては死活問題だよね。でもそんなに食べてた印象はないけど?」
「はい、食事の量は特に変えていません。むしろ減ったと思います」
「それならどうして?」
「それがですね。どうやらアルス様からの精力の供給が原因かと思うのです」
「真名契約のパスを使った供給だよね。そういうことになったりするの?」
「聞いたことはありませんね。しかし、それ以外に考えられなくてですね」
「そうなんだ。じゃあどうしたらいい?」
「供給自体は……その、していただきたいです」
「もともとリコリスからの要望だったからね。構わないよ」
そう。真名契約を通じての精力供給はリコリスからの要望なのだ。
なんでも、サキュバスとしてえっちできないのは沽券に関わります!とのことで、徐々に器を強化するために必要な量よりも多く供給しているらしい。
このらしい、というのは俺には判断がつかない為だ。
元々の量が多いためどれだけ使ってるとか分からないんだよね。
しかし、そういうことなら打つ手がないと思うのだけど?
「いえ、かなり特殊ですが方法がないわけではありません」
何かあるらしい。わざわざ特殊と言うからには、およそ一般的な方法ではないのだろうけど。
一体どんな方法なんだろうか?
「アルス様には、もう一人契約していただきます!」
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