第4話 しのぶれど……
しのぶれど
色に出でにけりわが恋は
気色悪いと人の言うまで
ついさっき、ぬ、ぬ、ぬいぐるみペニス症候群、という言葉がこの世界に存在していることを知ったのです。それまで無害でカワイかった男性が急に性欲を見せてくるのが、ぬいぐるみから男性器が生えてきたみたいで怖い不気味キモイ、という女性の心理状態を表したスラングなのだそう。ヒエッ……、男女論云々で発狂しそうな話題ですが、しかし性的交際において孤独を貫いている人間として、中々無視できない話題でもあります。そこで、昔つくった短歌を漁って、それっぽいのを引っ張ってきました。百人一首を侮辱しかねない酷いパロディですが、許して……
こーいう言葉が生まれる背景には、やはり多くの女性(もちろん、女性でなくともそう感じることはあるでしょうけど)が性的なものから何らかの害を感じてきた、身構えざるを得ない経験をしてきたってことなんだろうな、と思います。性の(邪)神からネグレクトされてきたワタクシには想像もできないことが世の中には沢山あるんだろうなー。だから、この短歌だと自虐っぽく書いてますが、オメーは100%か弱い被害者ってわけじゃねーんだぞ、と。気色悪さにはどーしようもない加害性があることを知らなければならないんだぞ、と。 真・善・美といいますが、その反対は、偽・悪・醜なんだぞ、と。 ああ、なんて罪深いこのボク……!
Q 何故あなたは童貞なんですか?
A 精一杯、善く生きようとしているから。
拗らせてるんです。
終わり
独学孤陋短歌! 蛇蝎太思郎 @Hemisasori
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。独学孤陋短歌!の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます