第2話 品出しの……

品出しのバイト終わりの

寒き朝

自分の無能のつらき朝かな


 昔のSFとかだと、21世紀はロボットが大活躍! ですが、意外と汎用的な動きのできるロボットって普及しないよなぁと、ガストの猫ちゃんロボを見ながら思ったりします。やっぱり物理はハードで難しい。歩くのだって大変だもん。この星の重力は実に厳しいのです……。それに比べてソフト面の進歩は凄いですね。なんだAIって! イラスト、小説、短歌もですが、画面の中の事なら、なーんだってできるように見えちゃう。こんなカス文章、AIでも書けるんでしょうね。

 この先、ホワイトカラーよりブルーカラーの時代になるんじゃないか、と密かに考えております。身体を臨機オーヘンに動かすというのは、実は尋常じゃない情報処理かつ高等技術で、それを事前の準備なく簡単にできてしまう人間の肉体はスゴイ! ……しかしそうなると、不器用で貧弱で反射神経ニブニブのワタクシの生きていく場所はありませんね。そう、ペットボトルの詰まった箱の詰まったクソ重いカゴ車、それを全力で押しても押しても、バックヤード入り口のスロープを越えられないこのワタクシは、未来社会では全くの屑! 無能! 穀潰し!

 終わり

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