第2話 その名はマグスタ 前編
〜C9H コロニー外〜
ユウセイの住むコロニーへ謎の観測情報が流れてくる数時間前。
とある巨大な母艦はヒドラのコロニーに近づいていた。
その大きさは約数千メートル。
乗組員は軽々と100人は乗せられるその大きさは、艦としては十二分すぎる大きさであった。
名前はアース・クォーターⅢ。
そんな大型宇宙戦艦を動かしているのは、凜とした若い少女であった。
「それでおじいさま、このコロニーにあの機体があるって言うの?」
艦内。
通信技士が周りの安全を確認するさなか、1人の軍服を身にまとった少女は外線を取り通話をする。
長い金髪の上には、軍帽ギャリソンキャップをつけているのが特徴で顔立ちはしっかりとしている。
「そうだ、私の調べではそこにあの機体がある。無事かはわからないがあれは私たちにとって必要不可欠な存在だ。なにがあっても回収せねばならん」
「C9H。軍事力は手薄だって聞くわよ? そんな場所にあるかわからないけど……わかった行ってみるわ」
相手は野太い声をさせるある大男。老いた声調が特徴的だが、その声にはなじか威厳を感じさせる。
「すまんな、お前には無理をさせて……だが事が大きくなる前に動かねばならんのだ。だが無理はするな、危険だと思ったら一度退避してもいい……」
「もうわかってるから! そんな過保護にされるぐらい私はドジじゃないからね」
「……そ、そうか」
「そろそろ切るからね。おじいさま元気に待っていてくださいな」
「頼んだぞアシュリー」
と通信が途絶えた。
「ふう相変わらず過保護なんだから」
「艦長、誰からでした?」
1人のオペレーターが彼女に声をかけてくる。
嘆息を吐きながら呆気にとられる様子で答え。
「おじいさまよ。どうやら今向かっているコロニーに、例の機体が間違いなくあるみたいだけど」
彼女の名前はアシュリー・ヴィレッジ。理由あってこの宇宙圏域へと訪れている。
「送信されてきたデータでは正確な位置は割り出せませんが……どうします?」
「そうね、さっき購入したプラルがあったでしょ? あれを使おうかなって」
「あれですか? だからあんな安っぽい機体なんかを」
「安っぽい買い物で悪かったわね! ……それにこの艦だととても目立つし……ねぇ」
「サンドリッジは使えないですか?」
拳を顎に当て考え込む。
「うーんでもあれってまだ不完全でしょ? 整備もあまり行き届いていないし。私が出ている間、本艦はステルス・フィールドを張って」
「了解です、到着次第ステルス・フィールドを張ります。座標位置は私のほうで送っておくので艦長はコロニーへお気をつけて行ってください」
「ありがとう、さて少し準備でもしようかしら……とその前に一応写真を確認しておかないとね」
アシュリーは席に座ると画面を操作して1枚の写真を表示させた。
「…………」
その写真には先端が尖った頭と、全体的に白赤青と塗られた装甲が特徴的な人型ロボットの姿があった。
「必ず見つけてみせるわ」
マグスタ。
● ● ●
~現在 C9Hコロニー内~
学校が終わりカナミと一緒に町中を歩いていた。
「寄り道するなって言われたけどさ、そんな大して変わってないよな」
「うん、でも先生の言っていることはたしかだよ。危険はゼロとは言いがたいから道草もほどほどにしないとね」
コロニーの外でうごめく影。
のんきにこうして寄り道しているわけだが、今日はそんなに時間を潰すわけにはいかないだろう。
「衛生の情報はなにか入ってきたか?」
「……ううん、私もいろんな所ジャックもしてみたけど進展なしって具合だよ」
「お前なぁ」
「まあまあ、ほどほどにとどめてはいるよ。解除する時はちゃんとログのデータは消しているし」
「そういう問題じゃないと思うんだけどな」
「あはは。でもさ、気になるじゃない。それにいち早く危険だという情報を確認できれば先回りして動けるしね」
内心、自分と俺のことを気にしてくれているのか。
頬を掻いてはぐらかす様子をみせているが俺にはわかる。
カナミが無理してまでも、危険な存在そのものを調べようとしてくれていたことを。
他人からしたらお節介なことかもしれない、でも俺にとっては彼女は非常に大切な唯一無二の幼なじみの友達だ。だから危険そのものを確認したら前もって一緒に避難する準備を整えておこうと、カナミならそうすると薄々わかってしまうのだ。
「無理させてすまんな。でもそんなに気遣うことないんだぞ」
「……どうして?」
「お前が危険な目にあったら困るしな」
「ユウセイくん……。わかった用心しておくね、無理はしない……あまりね」
「なんだそりゃ……さてそろそろいくぞ」
カナミとはあまり長居しないことを互いに約束した。
驚異はできるだけ本日限りで過ぎ去ってほしいのだが。
「う、うん。手ちゃんと握ってね」
「大丈夫だ、俺は決して離したりしないから」
「ありがと」
互いに見つめ合って朗らかに笑う。
そして俺がカナミの手を引こうとしたその時だった。
爆発。
遠くから巨大な爆音がけたたましく鳴り響く。
「⁉ なんだ」
「爆発? こんなコロニーでそんなことって」
「ッ! いいから走るぞ、カナミ転ぶなよ」
爆発は次第に増えていき、あたりを見回せば火の海が渦巻いていた。
町中を走れば、焼かれた屋台が目に映り一帯は戦慄した荒涼に恐怖を覚える。
横たわる人も無数とおり、恐怖はより一層際立っていた。
コロニー内で爆発とか正気かよ、やっぱりあの物陰、作業用の機体なんかじゃなかったんだ。
それ以上に危険な……人を……人を殺めることのできる“兵器”なんだ。
「ゆ、ユウセイくん! ひ、人が……手足が千切れちゃって」
「後ろも、周りも見るな。今は生きることを優先するんだ、とにかく逃げ……逃げて」
強く言い張ったものの、気持ちに整理がつかなかった。
周りに爆発に巻き込まれ死んでしまった人達が、赤い水溜まりを広げながら横臥していた。
生臭いにおいと恐怖が自分の心を蝕んでいた。
一心になりながら走る。
カナミの手を決して離さないように。
「あの黒い機体は……前に3機もいる」
「当てはあるの、逃げ場所は?」
「シェルターを経由して遠くへいくぞ。そこなら気づかれないはずだ」
コロニー内には緊急用のシェルターが何か所か配備されている。
各方面へと逃げられる場所と部屋がいくつも。
今いる通りだと、ゴミ捨て場へとつながる通路ぐらいしかないが……それで十分だ。
見たことのない人型の黒いMAが3機。銃とそのまがまがしい見た目が相まって恐怖は増す一方。
「あのゴミ処理場へいくの。無理だよ私のプラルいくら高性能でも戦闘には不向きだって」
「だからってやらないよりかはマシだろ、あれを使えば少しは逃げ延びることができるはずだ」
「んもうこんな時に。わかったよユウセイくんがそこまで言うのなら付き合ってあげるよ。……ただし死なないでよね」
「お前もな」
シェルターを経由してゴミ処理場へと遠ざかる。
出口前。
敵の動きを確認しながら、周囲を見渡す。
「よし、敵は追ってきていないみたいだ」
「ひとまず……ユウセイくん、中継が配信されているみたいよ。あの黒い機体から……みたいだけど」
「なに?」
電子端末を懐から取り出し、電波を受信し中継を聞く。
『我々はガラシアス帝国、この宇宙すべてを支配することを目的とする者である。既にこのC9Hの半分は我々が制圧した。おとなしく我々の言うことを聞かなければその場で処する。逃げたとしてもそれは処罰の対象である。無駄な抵抗はやめおとなしくこの領地を我々に譲渡してもらおう』
聞きづらい音声ではあるが、先ほど無差別に殺戮を行っていたMA3機だろう。
偉そうなこと言っているが正気か? 土地をこいつらに譲れだって?
「ちっ。神にでもなったつもりかよ」
「どうするユウセイくん、一応プラルが呼び出せるけど」
「かまわない、呼んでくれ。それでできるだけ遠くに逃げるんだ」
とはいうものの、これといって当てはない。
単にやり過ごす行動にしかならない。……でも抵抗するなら最後まで抵抗する。
それは、偽善たる神にだって俺は抗う、いや抗ってみせたいと思っているからだ。
「わかった」
俺とカナミはプラルに乗り込むと、ゴミ処理場の外へと駆け出した。
敵がいないか、確認しながら壁を見つけては慎重に移動する。
「今のところいないみたいね……敵に気づかれない場所は」
「……? 急にレーダーに反応これは」
「! うそ……し、しまった。もしかしてあの中継は……!」
その時はもうすでに遅かった。
3機の機体が俺たちを囲み逃げ場を塞ぐ。
あの中継……ただの中継ではなかったのだ。おそらくあれは、見た者の位置情報を自動抽出できる一環の罠だったんだろう。
なんということだ、逃げるどころか相手に居場所をリークさせてしまうなんて。
敵が銃を構え撃ち出す。
連射型の銃器、マシンガンだ。
連射して一方的にこちらをせめてくる。
カナミは小さな機体の体を駆使してプラルを動かす。
「く、使えなくはないけど……いけるかしら!」
カナミがプラルの足からMAナイフを取り出した。
矛先を近くにいた、機体へと向けて駆ける。
銃を構えている敵に対して、カナミは小柄な機体の特徴を活かしながらゴミ処理場にある山積みとなっている箇所を壁にしながら少しずつ間合いを詰めていく。
普段作業用に使っている刃物だが。
「たぁぁぁぁぁぁぁああ3等身なめるなぁぁぁぁぁ!」
だが1体の機体に傷を負わせるどころか、硬すぎて歯が立たなかった。
「効いてないですって?」
「この装甲、並レベルの混合材ではないのか?」
足で軽く蹴られると、ゴミ処理場を転げ回り、倒れると衝撃が強いせいか不正常な音を出しうなりをあげる。
まずい、やはり体格差に無理があるぞ。いくらカナミの技量が高いとはいえあまりにも差が開きすぎてしまっている。
「か、カナミ!」
「大丈夫よ、伊達にずっと作業していたわけじゃないから。戦いだって同じもの……そうでしょ?」
隣に座るカナミは、目をしかめながら敵の方を熟視していた。
そして相手に剣幕をあげるように大声で。
「まだよ、私はこんな奴らなんかにボロボロにされるぐらいだったら……宇宙に放り出されたほうがまだマシよ!」
使えなかったナイフを捨てると白兵戦へと乗り出す。
先ほどの損傷が少し響いているが、カナミは生きる希望を捨てない。
「もう少し持っててね私のプラルちゃん。へへ中身は全部なくなることは全部確定しているけど……今は生きるのが先決よ」
俺が無理した提案なのに、ここまで必死になってくれるカナミに俺は黙々と戦う彼女の姿を見るしかなかった。
ただ居座る俺は心の内で彼女を頑張れと応援する。
拳を握り再び駆け上がり、今度は違う刃物を使う敵へと突進。
「カナミ上だ! 上から敵の攻撃がくる」
「はいよっと!」
そして敵側が持つ刃物の武器を、地面に突き刺しながら攻撃。
転げまわりながらも、体が小柄なので歩調よく全てよけ、大きな敵による攻撃も回避させてみせた。
実をいうと、少し回りすぎて目を回しているのだがお互いのためここは辛抱。
体制を立て直し起き上がると。
「大きいからって……!」
「うん? それは」
「隠し球は相手の見えないところで出す寸前まで隠しておくものよ!」
辺りに散らばっていた中にあった黒オイルを手に持つ。
もう片方に着火剤を手に持ち、その二つを混ぜ合わせ。
カナミいつの間にそんな物を。
先ほど移動している間、密かに拾っていたんだな。
一度もその液を零さずに混ぜ合わせると、狙い澄まし敵に照準を合わせる。
「食らえ! ただの目くらまし用にアイテムじゃないわよ」
それを投げると着火し始め、カメラが燃え始める。
これなら、いくら体格差といえども相手は機械。今ので高い火力が加わり次第に燃えてくるはずだ。
これはカナミの頭脳が実った戦術的な攻撃だろう。
「すぐに燃えるよう私が仕込んでおいたわ。これで……」
だが。
「カナミ! よく見ろ」
カナミの作った火炎剤はたしかに効果的だった。
だがしかし。
「そんな」
焦げるどころか、煤けるところすらできず敵は無傷だった。
装甲が……いや、使っている素材が俺たちの星にある物とはやはり違う物か?
すると内1機の頭部にあるカメラが光る。
こ、これは⁉
「避けろカナミ、あの目何かあるぞ!」
「えっ」
即座に警告を出したが、相手が1歩早かった。
機体のカメラから放った、高熱によってプラルの片足が切断されてしまう。
プラルのレバーを四方、無理に動かそうとするがもう一度たりとも動きはしない。
ここまでか、と判断したカナミは俺の方を見て言う。
「く、仕方ないわ。ユウセイくん出るわよ」
「あぁ!」
だがコクピットから脱出するさい、1歩遅かったのか敵の連射によってプラルが爆破。
「きゃっ!」
「うわっ!」
地面へと放り投げられると、地面強く打撲。
幸い頭部は軽傷で済んだみたいだが……カナミは?
すぐ隣には横臥した状態のカナミの姿が。
一心に寄り添って声をかける。
「おい、大丈夫か?」
「だ、大丈夫よ、死んでなんかいないから」
遠くに放り投げられたが、存外敵の視覚外だった。
そして偶然にも思いもよらない場所に。
「なあカナミ、ここって」
「? ホントだ、どうやら偶然にもここへ投げ出されたみたいね」
「…………」
そこは昨日見た、機体が眠っている場所だった。
「コクピットが開いてる……どうしようか。愚鈍な行動かもしれないけど、コイツに乗って戦うとかは……」
考えてみればそれは愚かな行為にしかみえなかったが。
ふとした顔でカナミは、少々かぶりを振り。
「……こんなボロボロな機体ではたして戦えるかどうかわからないけど、やる価値は十二分いや百分もあるわね、いいわ乗って戦いましょうユウセイくん」
「わかった、カナミはさっきの戦闘で少し負傷してるから今度は俺がやるよ」
「悔しいけどお願いするわユウセイくん」
俺は身元不明な機体の胸部にあったコクピットへ乗り出す。
機体内部は少し陳腐な雰囲気だったが、後ろも空いておりもう1人座れるスペースがあった。
「まさかこの機体に乗ることになるなんて夢にも思わなかったわ。宇宙遺産に乗る学生……聞いたことないわよ」
「御託はいいから早く動かそうぜ」
「はいはい、そんなせき立てなくていいから。今から簡潔的に説明してあげるから、私の言うとおりにして……まずは」
二つ返事ながらも、カナミは俺の横に座りながら軽い操作を俺に教えてくれる。
操作はだいたいカナミが解析してわかった部分を、俺が説明を受けながら動かす。
要約すると基本操作はプラルに酷似しているということがわかった。
少し複雑になったぐらいで作業業務を営む俺でも覚えるのは簡単なくらいの設計。
「少し解析したくらいだから、細かいところまではわからないけど右端にあるボタンを押してみて」
「あぁこれか」
指示通りにボタンを押すと、コクピットが閉まる。
「お、閉まった」
非起動状態で動かすことできるのか。
プラルは1度電源を立ち上げないといけなかったからこれは利便性がいい。
「後は電源をつければ起動するはず、画面下にあるそのボタン……押して」
真ん中にあった電源ボタンを押すと、機体全体から駆動音が鳴り出す。
そして消灯していた画面が光り起動し。
「? これは」
「はぁ……動いたみたいね」
_M
_G
_S
_T
M.G.S.T
Magnet armoured alloy Gravity resistanced hardingredient Stronglybuily armsed in copeing Target extarmination universe warrior.
ALL,COMPLETE!
と表示されコクピット内の電源が入りだす。
「本格的に動かしたことはなかったけど、古い物とはいえここまでちゃんと動くなんて」「操作はプラルとそんなに変わらないな、よし立たせるぞ」
レバーを軽く前の方に倒すと足が直立し始める。
数秒でそれを済ませると、画面から警告文が表示される。
【損傷を確認。これより修復モードに移行します。エラー金属が不足しています必要な資源を集めてください Metal0% 修復45%】
「不足しているだって? どの金属を集めればいいんだよ」
「ユウセイくん、敵がこっちに気づいたよ。今は後回し」
ひとまず今は後回しにして戦闘に集中。
敵は連携を取りながらこちらを取り囲んでいく。
左側を覆っていた外套で隠しているがどうだ。
敵が銃でこちらを撃ってくる。
またやられてしまう、そう思っていたら。
「……もろともしない?」
撃ち続けている機体に詰め寄っているのだが、攻撃をまったく動じていなかった。
それは、過ぎ去っていく風のように受け流していき次第に距離が縮まっていく。
「このMA、プラルでも苦戦した機体の攻撃を受け流すなんて。ユウセイくん、近づいてパンチよ」
「たあああああああああぁ!」
黒い機体に飛びかかって俺は力強く右手のレバーを使って握り拳を作る。勢いを落とさずにそのまま敵の懐に飛び込んで頭目がけて拳を繰り出した。
敵の機体に付いていた頭部は飛んで視覚を失うと重心を崩した。
視界を失ったのにもかかわらず、こちらに駆け攻撃してくる。
「失ったのにまだ攻撃してくるか」
「相手も相当気が立っているみたいね、武器、武器あったかしら」
武器があればいいのだが、なにせ手ぶらだ。
ゴミ処理場にナイフの一本でも落ちていればいいのだが。
「? 手にさっき飛ばした頭部がある」
「……ほんとだ。でもいつ、さっき跳ね飛ばしたはずでしょ?」
そうだ。
さっきこの目で弾き飛ばしたのを見た。手に持っていることすら気づかなかったのに。
反対の方から別機体がこちらに向かって鋭利な刃で斬りかかってくる。
危ない。
腕を振り上げ手で受け止めようとするとその攻撃も全て受け流してしまう。
「ちょうどいい、この武器もらったぜ」
反対の手で、その小さい剣を奪取する。
武器がないと心もとなかったので、ここで相手が斬りかかってくれたことはとてもこちらとしては好都合だ。
「やるじゃん」
同時に強い引力なせいか、敵が持つ一部の装甲が剥げ、また機体の所へと寄ってくる。 先ほどから気になっていたが、なんだこれは。
どことなく、なにかの性質によく似ている気がする。……それは身近な物で誰もが持っているであろう物。
「ユウセイくん、この機体が持つこの寄せる機能? ……なんか思う所があるんだよね」「思う所って?」
「そうね、似てない……どことなく“磁石”に」
「磁石……?」
よそ見してカナミの意味深で少し引っかかる言葉を聞いていたら、敵に足を蹴られて重心を崩してしまう。
「くそ、油断してしまった!」
「あの目から発射するビームで私のプラルみたいに二度と起き上がれないようにするつもりだわ」
「……く」
すると。
「? 画面になにか表示されたぞ」
【修復源となる、十分な金属を確認。これより装甲の修復に移ります。おおよそ1分】
言葉では言い表せはしなかったが、薄々コイツの持つ能力がどんなものかわかってきた気がした。
この機体が持つ自己修復機能そのものの存在に。
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