3. 禁忌の行為


「んっ……はぁ…………」


唇を重ねるごとに、お兄ちゃんの口から可愛らしい吐息が漏れる。

部屋に響き渡るいやらしいキス音と、お兄ちゃんのその蕩けた顔。

可愛い。もっとしたい。大好きなお兄ちゃんと、もっと繋がっていたい。


「はぁ……んっ、ちゅ…………」


お兄ちゃんは慣れていないのか、目をぎゅっと瞑ってされるがまま。あまりに無抵抗なものだから、私は今お兄ちゃんを犯している。そういった背徳感が、私を更なる興奮へと導く。


「はぁ……はぁ…………これで満足かな?」


でも、これ以上してしまうとお兄ちゃんに嫌がられるかもしれない。まだ私の中に存在している理性によって、僅かに自制することが出来た。


唇を離すと、私とお兄ちゃんの間には銀色の小さな糸で繋がれていた。


「ま、まだ……。もっと…………」


しかしその糸がすぐに切れると同時に、お兄ちゃんはまだ繋がっていたいのか物欲しそうな顔をして、私に懇願した。

それはとても可愛くて、そしてどこか妖艶だった。


ゾクゾクと身体中が震えた。


「お兄ちゃん、好き……大好きだよ」


お兄ちゃんの両手をがしっと拘束して、逃げたくても逃げられないようにする。私はさっきよりも激しくお兄ちゃんのことを求めた。


お兄ちゃんの口の中に舌を入れて、お兄ちゃんの舌と無理矢理絡ませる。


「んっ、ぐっ……!」


それは戸惑いなのか、それとも気持ちよさから来るものなのか、それとも息が出来なくて苦しいのかは分からない。でも、今はお兄ちゃんの表情、行動、全てが愛おしく思えた。


ちゅっちゅ、と部屋中がいやらしい音でいっぱいなる。


気持ちいい。私も初めてキスをするけど、こんなに気持ちのいいものだとは思っていなくて、ついついエスカレートしてしまう。


ついにはお兄ちゃんの口から、私なのかお兄ちゃんなのかも分からない唾液が零れ始める。


「ん、んん~~!!!!」


お兄ちゃんの足がジタバタと暴れ始めた。

理性を忘れ夢中になり、私はつい我を忘れてお兄ちゃんを貪っていたことに気がつく。


「ぷはっ……はぁ、はぁ…………」

「ご、ごめんねお兄ちゃん、つい……」


苦しそうに息を吸うお兄ちゃん。恥ずかしいのか口元を手で抑え、頬が朱に染まっていて、妙に色っぽさがあった。


「ーーもっと」

「……え?」

「もっと、きみがほしい……」


そんな魅惑的な瞳を向けられたら、もう。


「……いいの?」

「……うん」


私の中で、なにかが高揚する。身体中がゾクゾクする。もういっそこのまま、ずっとお兄ちゃんとの時間を過ごしていたい。

お兄ちゃんの荒くなった息遣いを近くで感じる。可愛くて可愛くてたまらなかった。


「お兄ちゃん……。これからも、ずっと一緒だよ」

「う、うん……!」


そして私はお兄ちゃんの秘部に手を当てる。


「ひゃぅ……!」


その瞬間に可愛らしい反応を示し、私の耳元で小さく叫ぶ。そんなお兄ちゃんが本当に可愛くて、ついついいじめたくなってしまう。


「ひゃ……あっ……そこ、は……!」


スリスリと下着の上から優しく撫でると、お兄ちゃんは従って小さく喘ぐ。


「濡れてるの……? もしかして、私とキスして興奮しちゃった?」

「ち、ちが……う、からっ……!」


そうやって見栄張って否定をするお兄ちゃんも可愛かった。だからこそ、私はお兄ちゃんの秘部に当たる指を動かすことをやめない。


「可愛いよ、お兄ちゃん……」

「はぁ……あっ、そこ、ダメっ……!」


私が指を軽く動かすだけで、お兄ちゃんは気持ちよくなってくれる。一種の支配欲のようなものが芽生えていた。

でも少しは自制しないと、お兄ちゃんが可哀想だ。


私はスっと指をお兄ちゃんから離した。


「……え?」


頬を染めて息を荒らげながら、ぽかんとしていた。

その瞳はどこか寂しそうで、そして物欲しそうな瞳だった。


「な、なんで……やめるの……?」

「だって、お兄ちゃんがダメって言うから」

「そ、それは……その……、言葉の綾っていうか……その…………い、いじわる! 分かってるくせにっ……!」


涙目になって必死に弁明しているお兄ちゃんも可愛かった。


「じゃあ、どうして欲しい……?」

「う、うぅ……」


もじもじと恥ずかしがって、その口から中々言葉が出ない。


「言わないと分からないよ?」

「……もっと、触ってほしい……。気持ちよく、してほしい…………」


この空間には、私とお兄ちゃんしかいない。

誰も私たちの時間を邪魔する人はいない。

自制を忘れた私を止める人なんて、どこにもいない。

ずっとずっと、一緒にいたい。私の……私だけの、お兄ちゃんと。


「お兄ちゃん……好き。大好き。愛してる……」


お兄ちゃんの耳元で囁く度に、お兄ちゃんの身体がビクっと反応する。それと同時に、お兄ちゃんの愛液も溢れ出る。


「んくぅ……! それっ……やば、いっ…………!」


下着の上から愛撫すると、お兄ちゃんは変わらず喘いでくれる。


「気持ちいい?」

「き、きもっちいい……やっ……あぁっ!」


私の……私の指で、気持ちよくなってるんだ。そう思うだけで嬉しい気持ちもあるし、興奮も掻き立てられる。

もっと……もっとお兄ちゃんを犯したい。めちゃくちゃにしてやりたい。私しか考えられなくしてあげたい。


「お兄ちゃん、直接していい?」

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