第24話
一月後……
お姉ちゃんが来なくなった。次第に両親も来なくなりそうだな。最近華さんの来てくれる頻度が高くなってくれたのは少し嬉しい。
忙しい中で、時間を見つけては来てくれる。あの時出会わなければ、私と大切な人が似ていなければ決して生まれなかった縁。大事にしよう。
ちなみに華さんは私が脱走しようとしたことを知らない。
そんなことを考えていると、華さんが来た。
「翠来たよ。なんだろう。翡菜にますます似てきたね」
「そうなんですか?」
「うん。びっくりするくらいね」
少し寂しそうに華さんは微笑んだ。
「見るたびに思うんだ。翠はどうしてこんなにいい子なのに悲しいことばかり起きるんだろうって」
「……」
「できるなら、代わってあげたい……ってごめんね」
「ううん嬉しい。ありがとう」
今度は私が微笑する番だ。
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