第7話
次の日、私は真新しいノートにとあるものを書いていた。
「えーっと、家族1人ひとりに宛ててと、あとは……うーん」
今書いているのは遺書の初稿?的なもの。結局のところ、いつ何があるか分からないからこそ、今のうちにできることをやろうということで、まず最初に手を出したのがこれ。数日じゃきっと出来上がらないから、少しずつできたらいいかな。
もちろん家族には内緒。知られたらどうなるかは想像がつくからね。特にお姉ちゃんは……知られたら大変だ。ノートすらも見せるのまで絶対やめとこ。お母さんに言っとこ。
悪戦苦闘しながら書いていると、タイミング悪く看護師さんがやってきた。
看護師さんがやってきて、私は慌ててノートを布団の中に隠した。が、当然隠そうとする動作を当然全て見られているわけで、当然問われてしまう。
「今隠したのってノートだよね?なんで隠したの?」
「え、えっと……あの~日記帳なんです!これ!」
「日記帳?」
「そうです!もちろん!さすがに見られるのは恥ずかしいかな~って……」
「変なこと書いてなければいいけれど……」
「変なこと?とは……」
「そーね、まさかないとは思うけど、私たちへの悪口とかあとは……遺書の下書きとか」
なんで分かるの?って今までたくさんの人と接してきてなんとなく分かるのだろう。
「ま、まさか~!そんなことないですよ~」
これで納得して~!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます