第7話 大量虐殺後の終戦【2】
「敵国は無条件降伏した!終戦だ!誰もが成し得なかった偉業を達成された、英雄お三方をお連れする様指示されて来ました」
超長距離砲撃隊の皆に、万歳三唱で見送られ、私達はこれから高速道路を4時間掛け、大本営に向かう事になった。
軍幹部だけで無く、一般兵に軍属多くの市民まで集まった会場で、式典が行われた。
「終戦の偉業を成した英雄サンド少尉を特進させ、大元帥の称号を贈る!英雄ミルダ軍曹を特進させ元帥の称号を贈る!英雄ケイト軍曹を特進させ元帥の称号を贈る!」
会場が割れんばかりの拍手の中、私が大元帥、ミルダとケイトが元帥、訳の分からない階級を贈られた。
賑やかな会場内で、一発の大量破壊砲弾で業火の中蒸発する何千の人達が悪夢の如く浮かんで来た。
⦅一人二人殺す者は殺人者、私の様に一瞬で数千人を殺した者は英雄なのか?⦆
「サンドさん、何か言いました?」
「私は英雄なんかじゃ無い、大量殺人者だと呟いた」
「「私も思ってた、サンドさんと共有して私もあの惨状が見えたよ・・・」」
三人は軍人、流石に重圧で潰れる程の柔な精神は持って居ないが、英雄に祭り上げられその地位に胡座をかけるほど
「逃げ出す?」
「「はい」」
私とミルダにケイトは、こっそり連れ立って大本営軍都を抜け出した。
大元帥とかの称号はどうでも良いが、金のカード無限購入カードを三人貰った事は有り難い、今後私達は生活費に困る事はいっさい無い。
自動車販売店を見付け、三人で相談した結果、悪路対応居住車、光り発電電動車を1000万ジェニだがカードで購入した。
狭いが三人が居住可能、調理場に水をタンクに補充すればシャワーや撒き散らして行く水洗トイレも装備された、悪路対応電動乗用車だ。
枯渇寸前の化石燃料は全て軍用として扱われ、民間エネルギーは太陽光に風力水力地熱に頼っている。
「このラフト帝国の何処に行っても、私達英雄の情報は氾濫しているだろう、目指すは首都壊滅で荒廃し崩壊した元ビト共和国。おそらく無法地帯と化した荒廃の地の復興を支援しようと思う」
「サンドさん、それが良いね」
「・・・罪滅ぼしの意味でも、私もそれが良いと思う」
「罪滅ぼし・・・私達の遣った事は人類史上希に見る悪魔の所業だった」
復興支援とは言え、荒廃した無法地帯武器の携帯は
英雄の条件 犬時保志 @ysxyz
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