第6話 夢は大きく

「どうやら、作者が1000文字程度のペースに書き慣れてきたみたいね~」


「あ、それじゃあ、1000文字ぴったり収まったら、

 記念に私たちで何か企画しません?」


「企画って、何を?」


「例えば、入浴シーンをもっと増やすとかぁ」


「香穂、そればっかりだな」


「それじゃあ、敦美姉さんは、他に何かいい案があるんですかぁ?」


「えー……そんな急にフラれてもなあ……」


「そもそも、この話ってぇー、スパの温泉に浸かりながら~ってところくらいしか

 アピールポイントないんですもん~。

 しかも、その割に、入浴してる感じが全然しないじゃないですかぁ。

 何なんですか、その設定いります?」


「裸の付き合いをすれば、自然と心が開放的になって、

 何でも話しやすくなるよね、という発想からきてるらしいわよ~」


「あ! お酒飲みながら、温泉に入るとかは?」


「それはダメよ~」「それはダメですぅ」


「えーなんでー」


「あっちゃん、お酒を飲むと人が変わるもの~」


「後始末するのは、私たちなんですよぉ」


「えーそうだったかな……」


「……というより、そろそろお客さんたちも、

 この話題の薄さに気付き始めてるんじゃないですか。

 もっと他の人たちが読みたくなるような話をしましょうよぉ」


「あ、それなら、感想コメントで、

 私たちにどんな話をしてもらいたいか、募集するっていうのはどうかしら~?」


「いいですね、それ!

 是非そうしましょう!」


「なんか……それって、もう既に、話題のネタに困ってる感丸出しじゃない?」


「いいんです!

 だって、映画化するんですからぁ!」


「いや、それ全く何の根拠もないからね。

 ただ志麻姉が言ってるだけだからね。

 これ読んでるお客さんが誤解したらどうすんのよ」


「あら、あっちゃん、 〝言霊ことだま〟って知らないの?

 どんなに荒唐無稽な夢でも、口に出したら本当になるって話があるんだから~」


「いや、それは聞いたことあるけどもさ。

 誇大広告は、詐欺にもなるからね。

 私、訴えられたくないよ?」


「夢は、大きく!」


「ってことで、私たち美人三義姉妹に話題にして欲しい内容を大募集しまぁ~す♡

 感想コメントお待ちしてま~す♡」


「あ、そこは語尾 〝♡〟つけるんだ」


「当たり前です」


「これで、もしコメント0だったらどうすんの」


「その時は、その時に考えますぅ」


「そもそも、こんなどうでもいい話してるだけの話、需要あるのかなぁ」


「需要うんぬんの問題じゃ、ないんですよぉ。

 作者が、楽しく自然な会話文を書けるように練習するためだとか……」


「あはは、その割に成長がないよな」


「あっちゃん、ちょっと黙ってて」「敦美姉さん、黙っててください」


「……ぶくぶくぶく」

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