第7話 政権支持率10%

各社テレビ新聞ネットSNS発表で平均10%を出していた。

「なんだこりゃ」

「当たり前でしょ。こんな数値に、なるのは」

蓉子さんが二女貴子と遊んでいるところで答えた。


「え、なんで」

「本当に言っているの?」

蓉子さんは疑いの眼差しだ。


「おじいさまの洗脳は恐ろしいわね」


「SNSで情報は見てるわよね」

「もちろん、腹犬とか」

政治情報を流す有名アバターだ。


「見ていて分からないとかすごい」


この後、蓉子さんの講義が始まったがまだ僕の洗脳を融かしきるには時間が掛かった。


とある国で軍事政権と民主化代表女性が対立。女性に国益になると説明して本人もわかったと言って自宅に帰って翌日にはまた同じ説明をすることになる民主化代表がいた。

その女性の夫が三枚舌の国の人であった。

夫に会うたびにもとに戻る。

洗脳は簡単には溶けない。


一度信じて実は間違っていました。

でももう戻れない位、時間とお金が掛かっていたら進むしかない。

責任を取れと言われたら面子が潰れる。政界に居られなくなる。ただの人になってしまう。先生先生とチヤホヤされた記憶がきえてしまう。

恐ろしい。


「太一さんはまだそこまでひどい失敗はしてないから路線変更は出来るわよ」


あ、ブレーンがいた。

もともとお嬢様学校出だから箱入り娘だと思っていたけどなかなかできる。


この晩から全てを蓉子さんに話していた。


「僕は総理大臣になって日本を三人に受け継がせるんだ」

「うん、そうね。このままだと日本はおわっちゃうからね」

「え、そんなにひどい?」

「ええ、バイデンさんになってから世界崩壊が加速的になってる」

「まあ、支那が米国にアヘン戦争と移民爆弾仕掛けているのは知っていてけど」


「ふーん、流石副大臣ね」

そこまで洗脳されているのに認識はしっかりしているんだと蓉子は思った。


「ところで三期目はどうするの?」

「もちろん出るよ」

蓉子さんはうーんと唸った。


「日売党では勝てないわよ」

「そうだよな、どうするかな」


副大臣の肩書きは軽い。大臣でも落ちるときは落ちる。


離党はあり得ない。

日売党を売る。日本を売って育てて貰ったんだ。日売党を売っても別に構わないだろ。


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