第2話 すれ違い

僕はずっと彼女が絶えなかった。

でも、真鈴は作らなかった。気配もなくて、僕が彼女を呼ぶと必ず『いいよ』と言っててくれた。


そして彼女の元へ行くと、

毎回、玩具にされていた。正しくは、そうしてくれていた。



―――――――――真鈴の部屋のドア。


『で?次は?どのクラスの子なの?』

『隣のクラス。A組の子。』

『したの?肝心な事は。』

『してない。キスもしてない。』

『手は?』

『繋いでない。』

『なんで?』


真鈴は僕の首に爪を立てた。


『あぁっ……』

『答えになってない。』


僕は微笑みながら答えた。


『興味無い。』

『じゃあなんで付き合うの?』


真っ直ぐ僕の目を見てそう聞いてきた。


『…答えたくない。』

『なんて??』


彼女は少し言葉を強くして僕の胸の先端をベストの中に手を入れてカッターシャツの上からつまんだ。


『あぁぁっ……いくっ…』

『ダメ。いくな。答えろ。答えたら考えてあげる。』


『…寂しいから。』

『なにが。なんで。』

『……言いたくない。』


彼女はもう両方同時に摘み上げた。



『はあぁぁぁ!!!!……』


痛みでよく分からない声を上げて果てた。


『うるさい。黙って。』


そう言って口を腕で抑えられて、ビクビクしているそこを膝で触られた。


『出したの?何やってんの。』

『ごめん…』

『……。』



最後は必ず睨まれて頬を叩かれる。

それが終わりの『合図。』


『寂しい。』この原因はこれ。


だから真鈴の代わりを探してた。

でも結局興味なんてない。

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