1-4 まじで異世界じゃん
「では、皆様私に付いて来てくださいませ。」
レイナという女に案内されて着いたのは色々な巻物が沢山置いてある大きな部屋。部屋の奥の方に進むと丸い水晶見たいな物が出てきた。
「皆様、此方に手をおかざし下さい。」
言われた通りに手をかざすと半透明の赤い板が出てきた。そこには
季賀久 夢庵 23才 Lv0
属性 炎 職業 不定 天職
魔力量 不明 魔力適正 不明
所持スキル
創始創作UN 言語理解Lv100 炎精錬EX
と出てきた。俺らはなんの事やらさっぱり、
言語理解は何となくわかる。創始創作と炎精錬はわからん。が、レイナさんは焦る……というかかなり驚いている様だ。口を開けたままぽかんとしている。次に響さんが手をかざす。
金弥 響 26才 Lv0
属性 雷 職業 不定 天職
所持スキル
創始創作UN 言語理解Lv100 霆生成EX
と書いてあった。俺と大差ないな……
その後他の人たちもやったがやはり飛び抜けて違う人はいなかった。
「凄いな、これが世界を渡ってきた者の力か」
ぬっ…といきなり出てきたのはルイス国王。
先程はとっても重そうで煌びやかな服を纏っていたが、今は身軽な黒い長袖と長ズボンを着て少しヒールのある長いブーツを履いているので、青年感が更に増した。煌びやかな事には変わりないが。しかし近くで見ると中々顔が整っている、しかも見たところまだ20代……若いのに凄いな、
「この世界の詳しい事は食事中にでも話そうか、」
え?と思い窓の方を見ると夜になっていた。確か1度外に出た時はまだ昼頃だったはず……
ぐうぅぅう、
時間の流れを知ると腹の虫がなった。
「あはは、!やはり異世界人でも腹は減るのか!」
ルイス国王は「準備は出来ているから着いてこい、」と 歩き出した。
着いていくと、長い机と沢山の椅子が置いてある部屋に着いた。縦はとても長く、横は椅子1つ分のとても縦長い机だ。既に机の上には豪華な食事が置かれており、右側には8席用意されており、既に4人座っている。左側には12席用意されており、ルイス国王は横側の豪華な椅子に座り、食事と既に座っている4人を見渡し
「好きな席に座ってくれ、」
と左側を指さした。
俺達は言われた通り
響さん 結翔さん 俺 来弥さん 玲奈さん
誇妖さん美音さん 美桜さん 嵐央さん
レイさん 恵留さん彩瑛さん
の順番で横に座った。席につき少しすると更に数人入って来て、それぞれ反対側、右側の席に座った。皆カジュアルな格好だがとても煌びやかだ。
「全員揃ったな、では晩餐を始めよう。」
ルイス国王はそう言った。しかし全員揃っているようには見えない。右側のルイス国王が座っている端から1、2席目と5席目、7席目が空いている。少し首を傾げていると、そんな俺に気付いたのか3席目の男が「気にするな、」というような目で見てきたので、慌てて目を逸らした。
「本日も
ルイス国王は何かに感謝した。
俺達も一応「いただきます」と口々に言っておいた。
「さて、お前達は既にこの方々の名を知っているだろうが、この方々はお前達の名を知らぬ。自己紹介といこうか、」
つまり、対面している人達は俺らの事をある程度知っているのか。
先程見てきた3席目に座っている男が立ち、
「ケルラ王国第1王子のルーク・ジェネア・ケルラ、だ。」
黒髪のルイス国王よりも黒い漆黒の長髪を下の方でまとめている。顔はキリッとしているが、少し鍛冶職人のような顔付きをしている。第1王子という事はルイス国王の弟か息子なのだろう。見たところ10代後半だし、見渡す限り奥方の様な人は居ないので弟と言った所だろう。
「わたくしはケルラ王国第1王女、レイス・ジェネア・ケルラ。この国の外交を務めておりますわ。」
美しいドレスに見合う容姿を持ち、ブロンドの髪を綺麗にカールさせている女の人はルイス国王の席から4席目だ。妹さんなのだろう。
「わ、わたしはケルラ王国第2王女ルーナ・ジェネア・ケルラです!宜しくお願いします。」
席を1つ飛ばして6席目に座っているのは今までの堂々とした人達とは打って変わって少しおどおどとした女の子。ルイス国王とよく似た黒髪を綺麗に下ろしている。まだ10代半ばだろう。
「僕はアイゼア・ジェネア・ケルラ。ケルラ王国第3王子です!」
俺と同じように赤色の髪を短く切っている。とは言っても、俺とは違う綺麗な緋色の髪だ。
まだ10代前半、日本で言うと小学校高学年から中学校2年生くらいだ。
「この場に居ない者は我が紹介しよう、普段そこの席についているのは第2王子のリアン・ジェネア・ケルラだ。リアンは魔人軍を退けるため、軍と共に戦場に赴いている。」
ルイス国王は1、2席目を飛ばし5席目を指して紹介と説明をした。王族でも戦場に行くんだな……
「こちらの席は普段第3王女サシャ・ジェネア・ケルラが座っている。サシャは今隣国に留学していて後2年間程帰って来ない。中々顔を合わせられる機会がなく申し訳ない。」
7席目を指し紹介、説明をした。前後の姉弟の年齢から考えるにまだ中学生くらい、だと思う。なのに隣国に留学なんて凄いな……
今日は月に1度の全員で集まり晩餐を開く日らしい。
この後、色々な質問をされたり、質問をしたりしたが最後まで1席目と2席目の人物について何か説明がある事は無かった。
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