第3話、再会
まあ、それが俺の前世の最期だった訳で今では普通に転生して暮らしているただの冒険者だ。死んだから違う世界に転生でもするのかなと思っていたがどうやら同じ世界に転生をしたらしい。
前世とは違って全然強くはないから無理はしていないと言うか使える魔法が少ない上に力も弱いからな。それでもこの時代ではかなり強い部類に入ってしまうのだ。
その理由として数百年前に起きた悪夢の虐殺と呼ばれている・・・その、前世の俺が有能な人材たちを次から次へと討ち取ってしまったから強い人材が残らなかったのだ。
どうやらあの場に集まっていたのは人類のマジで精鋭部隊だったらしくそれを殆ど一人で倒してしまったので強い人材を育てる人がいなくなったのだ。
その上にその後すぐに起きた人間同士の争いで更に少なくなり魔法を教えられる人が減ってしまい魔法はもちろんのこと文明も低下して人口も減って散々であったけどこの出来事は悪魔の騎士の呪いだと教会が言って前世の俺を大悪党に祭り上げた。
おかげさまでこの世界での評価は低いとか言うレベルではなくなった。大魔王と呼ばれてこの世に現れた最悪の悪人という事になり今でも教会達には非常に嫌われている。
それと魔法のレベルもかなり低下しており、昔で言うなら中級魔法を2つほど使えるだけで今の時代では優秀な魔法使いになってしまうのだ。
そこまで低下もあり魔物たちが強くならなくても縄張りなど広げてきた残された人間たちでは対抗出来ずに徐々に生息範囲は縮まっていった。
そしてそれに対抗するために冒険者など作られたのである。もちろんのこと冒険者なると危険は付きものであるがそれ以上に特権も貰えるのでなりたい人は少なくない。
しかし、有力な冒険者になると下手な貴族と同じぐらいの特権を持てるのでそれで好き勝手にやるものも現れて問題になっていた。
俺は好き勝手などやりたくはないからやってはいないけど多くの人は好き勝手にやっているから冒険者のイメージは最悪だと言えたけど冒険者たちは命の危機があるやつでも仕事してやらないといけないので貴族たちは何も言うことはなかった。
まあ、良く言って必要悪と言える存在が今の冒険者だ。そんな生活に俺は嫌気を指しつつも仕事をしていた。
報酬は良いのである程度に貯金をしたら引退して田舎でひっそりと暮らそうとしていた。歳も30になったので完全に若くはなくなったので将来のことも考えていた。
だからそろそろ住む場所なども考えないといけないな結婚は・・・まあ、無理にしなくても良いだろうと思いながら俺は今日もクエストを引き受けたのだけどそれが始まりだった。
いつも通りに護衛の仕事をしていたのだけど急にモンスターの群れに襲われてしまったのである。
これが下級クラス・・・いや、中級クラスならまだ何とかなったかもしれないけど俺たちに襲ってきたのは上級クラスのモンスターたちで俺たちは忽ちに壊滅してしまった。
護衛対象も俺と同じくクエストを受けた者たちも俺を除いて全滅してしまったのである。しかも運が悪く護衛対象はこの国の公爵であった貴族で仮に街まで辿り着いても守りきれなかったとして処刑されるのは目に見えていた。
今回も運がないと見えるな、前世よりなんとかして生き延びたけどやはり殺される運命は変わりはなさそうだなと諦めていた時に背後から動くなと言われた。
殺気を感じるから俺を殺すつもりなのであろうなと理解をした、別に今更あがいても少しばかり命が伸びるだけだからそこまで悪あがきはするつもりはない。
どんな顔なのか見せてみろと言うと相手は私のことが分からないのか宿敵よと言われてから気配を今少し調べてみるとこの気配はと思っていたらようやく気が付いたか宿敵よと言われ。
目の前にいたのは前よりも幼くなっているが間違いはない!滅びの魔女と言うとやはり宿敵だったなと笑みを返して言ってきたので俺の命が狙いかと尋ねた。
「まあ、その通りだな。前世の恨み・・・それもあるがお主、どうしてそこまで弱くなった?いくら何でも人間共から英雄と呼ばれていたお前がそこまで弱くなるとは思えないのだが何かあったのか」
「まあ、どうせ死ぬとだから教えておくよ。あんまり面白い内容じゃないかとしれないけどそこは勘弁しておいてくれよ。さて、話はだいぶ前に遡ることになるがしっかりと聞いてくれよ」
そうして俺は滅びの魔女が死んだ後の出来事からここに転生する前に神と揉めてから神の顔面に拳を殴りつけて喧嘩をして力を没収された事をすべて話すと滅びの魔女は大爆笑して話を始めた。
「クスクスクスクスクス、それって本当に面白い話だ。聖騎士とも呼ばれていたお前が神と喧嘩をするなど想像もしていなかったわ。それでこの世界に来た時に貰った才能は全て失ったわけか。では今の実力が本来の力と言うべきか」
「まあ、そんな所だ。だからいくらお前が全盛期よりも弱くなっているかもしれないが俺ぐらいなら簡単に殺せるよ。前世ではお前を殺したのだからここで殺されても俺は何も恨みはしない。さあ、煮るなり凍らせるなり好きにするが良い」
すると滅びの魔女はそんな事はしない、抵抗しない者を殺すほど私は落ちぶれていないし何よりもあの私が恨んでいた神に喧嘩をして顔面に殴った話を聞いた時は面白くて殺す気など無くなったよと笑顔で言って考え事をしていた。
確かに前世では殺されたからなと言って悩んでいたらいい事を思いついた表情になって話をしてきた。
「そうだ、なら私の使い魔になれ!今後ともお前が近くにいると助かるからそれで良いな」
全くも使い魔など・・・まあ、このまま何もしないで死ぬよりかはマシかなと考えた俺はその提案を受け入れて使い魔になる事をした。
そう言えば自己紹介が遅れたなと言ってから始めた。
「そうだ、俺の名前はフェーリンと言うから宜しくな滅びの魔女・・・って、そちらも名前を教えてくれないか名前が分からないと困るからさ」
「私はセシリア、一度しか言わないからしっかりと覚えておきなさいよ私の使い魔さん」
それを聞きて俺は迷いもなく舐めやがってと思いでセシリアに対して膝カックンをして反撃をするのだった。
セシリアはぎあぁぁぁと叫んでから盛大に地面に倒れてからこのと立ち上がってきそうだったのでまたしても膝カックンをお見舞いしてセシリアが分かったから止めてと言うまで続けたのであった。
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