最終話、これは新たな物語の始まり

そうしてある程度喧嘩をしてからこれからの事を話し合いを始めた。まずは人間たちが住んでいない場所に向かう事になった。



その場所はかつて俺が前世の時に逃したあの場所であった。本当に天然の要塞に囲ま割れて侵攻が出来ずにその場所にハーフエルフたちは国を作り守り抜いてきたらしい。



少数なのに守りきれたのはハーフエルフからの話だとかつての俺がハーフエルフたちに対して兵法を教えておいた事によって戦えていたらしい。



良かった孫子の兵法書の内容を多く覚えておいて正解だったなと前々世で歴史オタクだったけどその努力は報われたと思っても良いだろうな。



ともかくあそこに逃げたハーフエルフたちは無事に暮らせたと言うことはかなり嬉しい話だなと感じていた。



だからこそそこに向かう事にしようと決まった。ここからそこまで遠いと言うわけではないので頑張れば向かえる距離でそれにこの先の森から向かえば人間たちの追手の心配はしない上に距離の短縮も出来るからと喜んでいた。



しかし、セシリアはあんまり乗り気ではなかった。何でだ、エルフは人間に比べたら全然良いだろうと伝えるとセシリアはそうでもないと言ってから考えていた。



そうなのかなエルフは前世の記憶が正しければ仲間思いだし人間みたいな残虐な行為はしないと聞いていたのだけどなと思っていた。



すると俺の考えが読めるのか話してきた、とうやら残虐な性格ではないけど・・・けどと言ってからため息をついていた。



「行きたくない、別の場所からでも行こうよ。エルフなんて仲間にしてもろくなことが無いわよ」



「そんな事はないだろう、少なくても人間よりは信用できるだろう。この森を回避するとなると人間が多く住んでいる街に向かわないといけないからそんなことをしたら最悪、殺されるぞ」



「でも嫌なの!エルフはね、思っているよりもやばい連中なのだから・・・まあ、私もエルフだけどさ」



全くもセシリアも同じエルフなのにどうしてここまで嫌うのであろう。エルフの中でも確かにダークエルフなど派閥があることは知っているけどここにいるエルフは普通だったはずだと思っていた。



するとエルフは基本的に人間から嫌われている存在だからと言われた。それは前世から知っているけどどうしてそこまで嫌われているのか知りたい、それに普通に考えたらエルフは見た目の良さに狙われるイメージが強いですけど。



そう言うとセシリアは何でハーフエルフが誕生したのかは分かると聞かれてそれはその・・・人間とエルフの子供だからでしょう。



答えるとその通りよと言ってから進み始めた、今の質問の意味はと思いながら追いかけた。それからセシリアから満月の日は自由にして良いから言われた。



何でと聞くと満月になるとエルフの本能が現れて襲ってしまうからだと言うのだ。だからこそその日の夜だけはどこで何をしようとも構わないらしい。



詳しいことは聞きたいけど今は素直に聞いておこうと決めて進んで行くと森の中にダンジョンらしい入り口を見つけた。



でもどうやら既に魔力がなくなっており廃墟ならぬ廃ダンジョンになっていた。しかし、セシリアはここは良いかもしれないと嬉しそうにしていた。



廃ダンジョンになにか活用があるのかと聞くとこのようなダンジョンでも再利用する事が可能らしくそして管理するには問題はない大きさでここの主になって拠点を作るのもありだと言っている。



と言うかそれはできる事なのと聞くと前世で私は普通に作っていただろうと言われると確かにそうだったなと思い出して笑った。



そうだよな、この滅びの魔女が作り出したダンジョンは本当に攻略が大変で苦労したけどそれが味方になってくれるならかなり助かる。



それにしてもダンジョンができる瞬間なんて見たくても見れるものではないからせっかくだら観察しようとして見守っていた。



そうしてダンジョンコアみたいな場所に辿り着いてからセシリアが呪文を唱え始めた。俺はそれを見守っているとダンジョンコアが白く輝きだして先程までは輝きなど発しない石みたいな感じだったのにと思ってみていた。



そうしてその輝きがダンジョン全てに行き届くように広がっていき消えていった。そうしてからセシリアが終わったと一息をついて休んていた。



俺は何か休めそうな場所を探してこようかと聞くとセシリアがなら今夜の食材でも採ってきて作ってくれると助かるだけどと言われたのでお任せあれと言ってから集め始めようと外に出ると先程までは何もなかったのに自然が緑が出てきていた。



その上に水源も現れてなんか急に自然らしくなってそのうちにモンスターも住みそうな環境になりそうだなと感じたけどこれはこれで他の冒険者たちに見つかってしまうかもしれないと感じていた。



その時は俺がなんとかするしかないかと考えながらも今夜の晩御飯は何が良いかなと思いながら探していた。



そんな時に入り口付近にエルフが疲れてしまったのか寝ているエルフを見つけたのである。



ここに置いていくのも何かと駄目だよなと思いながら俺はそのエルフを奥まで連れてから食材を集め始めた。



そうして食材を集め終えてからセシリアの元に帰る前に寝ているエルフを起こす事にした。ここで寝ていては風邪を引いてしまうからなと考えて起こそうと行動をした。



その時にセシリアが現れてエルフを転移魔法で何処かに吹き飛ばしたのである。



セシリア!そんなことをしなくても良いだろうにそこまでして何になると尋ねるとセシリアは何かされなかったと聞かれたので特に寝ていたからと伝えるとそうなのねと言って俺が聞いた質問はどうしたと聞いた。



するとさあ?忘れたと言ってきたので俺はセシリアを掴んでぐるぐると回転をさせて思い出させてやるよと言って全力で回した。



目が回るから止めろと言われたけど俺も止め方を忘れたと嘘をついて続けたのであった。



「この野郎〜、絶対に終わったら容赦をしないからな!!」



「そうか、ならそれも忘れてしまうぐらいにぐるぐると回さないとな!全力で頑張るから期待しておいてくれよ」



そう言うとこの使い魔が!と怒っていたけど教えてくれなかったお前が悪いからなと言いながら続けるのだった。



こうして二人の生活が始まることになるのだがこの二人が後にこの世界にまたしても大きな影響を与えてしまうことになるのだけどそれはまた別の機会に語りましょう。

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前世、差別が酷すぎたので英雄として弱き者を助けるために横槍したら権力者に殺されたけど今世で絶世の美少女エルフ共に頑張ります 人中の蝮 @atkeda

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