第38話 貴重品!宇宙怪人ハムスターの毛!

 今日はハムスター達は家に居る。しかしコタローは引っ越しのバイトをするため、毛を刈ってもらいに床屋へ行っている!

「何か楽にお金が貰える仕事ないッチかね〜!」

「ハムッチ!そんな仕事ないよ!」

「そんな仕事あったらぜひしたいぞ!」

 ハムニブは腕立て伏せをしている。

「ハムニブ!汗かいて働かないと!」

 おれはハムスター達をなだめていた。そんな時コタローが帰って来た!

「みんな〜いい話しがあるっす!」

 一体なんだろうか?



「今日、床屋のお兄さんから宇宙怪人ハムスターの毛が売り物になるかもしれないって言われたっす!」

 ま、マジで……

「本当ッチか!?」

「宇宙怪人ハムスターの毛は水をかけてもすぐに乾くし、ふわふわっす!」

 た、確かにそうだ!

「じゃあコタロー!試しにまくらにしてもらおうよ!」

「おうっす!刈ってもらった毛は持って帰ってきたっす!」

 おれ達はオーダーメイドのまくら屋に向かった!



「この毛はいい毛ですね!」

 まくら屋さんも宇宙怪人ハムスターの毛に驚いている。

「これまくらに出来ますか?」

「やってみましょう!」

 まくら屋さんはすぐに作ってくれた!

「出来ましたよ!これはいいまくらです!」

 おれは試しに店のベットで使ってみた!すごく寝心地が良い!

「このまくらすごいよ!」

「まくら屋さん!宇宙怪人ハムスターの毛のまくらを取り扱いってくれるっすか!?」

「いいですね!取り扱いましょう!」

 その言葉を聞いたハムスター達は喜んだ!

「みんな刈ってもらいに行くんじゃ!」

「毛が商売になるとは思わなかったんよ!もし売れたらぼろ儲けやね〜!」

 ハムスター達はさっそく床屋に行った!

 宇宙怪人ハムスターの毛のまくら、売れたらいいな……




 次の日まくらは全部売れた!しかも一個30000円でだ!

 ハムスター達には一人10000円入ってきた。

 ちなみにおれもお金を少し貰った。

「いや〜引っ越し屋さんで働くのがバカらしいっす!」

「コタロー!バイトはした方がいいよ!」

「今日はやめとくっす!」

「松茸買っちゃったじゃ!さっそく調理じゃ!」

「ゲーム買ってきたッチ!」

「良い野球道具買うぞ!」

「ハムビタンZ仕入れちゃうんよ〜」

 お金が急に入って来たため、ハムスター達は自分が思うようにお金を使っている……

「みんな!あんまり無駄遣いしたらダメだよ!」

「わかっているじゃ!」

「わきまえているッチ!」

 本当にそう思っているのだろうか?



 ハムスター達の毛を売り出してからしばらく経った。

 三日で毛が伸びるので、三日に一回刈っているが……

 おれは毛の異変に気づいた!

「みんな毛並みが悪くなってない!?」

「確かにそうっすね……ハムケン!なんでっすか?」

「ほーやね……やっぱり最近寒くなったからかね〜」

 最近は秋が深まって寒くなっているが……

「毛並みが悪くなってもまくらに出来るんかぞ?」

 ハムニブが言う事はもっともだ!

「まくら屋さんに聞いてみよう!」

 するとまくら屋さんは……

「いや、これでも売り物になりますよ!」

 なら良かった!

「みんな!また刈りに行くよ!」

 ハムスター達は今日も床屋へ行った!

 宇宙怪人ハムスターの毛は、もう家の生活を支えている。

 ハムスター達には頑張ってもらわないと……




 毛並みが悪いまくらも飛ぶように売れた!そして……

「ユーキまくら屋さんから、毛を布団にしてみないかと言われっす!」

「ま、マジで!いくらで売ってくれるんだ!」

「100万っす!おいら達には10万円入ってくるっす!」

 いい話しだ!しかし……

「それだと毛がいっぱいいるんじゃない?大丈夫なの?」

「大丈夫っす!ハムニブの毛を刈ればいいっす!」

 その言葉に素振りをしていたハムニブは……

「なに言ってるんだぞ!ハムタクが刈ればいいぞ!」

 ハムタクはキッチンでフレンチを作っていたが……

「僕もう毛刈りたくないんじゃ!ハムッチが刈ればいいんじゃ!」

 ハムッチはリビングでスポーツゲームをしていたが中断して……

「なんでッチか!ハムケンが刈ればいいッチ!」

 ハムケンはコンビニのお菓子を食べている。

「ワシは働いているけん!コタローが刈ればいいんよ!」

「もう嫌っすよ!」

「正直寒いんじゃ!」

 ハムスター達は言い争いを始めてしまった……

「ユーキ!なんとかならないかぞ!」

「うーん、どうしようか……そうだ!」

 おれは良いアイデアを思いついた!



 おれは角ちゃんに連絡して、ハムノヨとハムネンを床屋へ連れてきた。

「こんないい仕事があるのかのよ〜」

「もっと早く紹介しろやねん!」

 布団はこの二人の毛で作ってもらう事にした。

 もちろんおれ達にも少ないが紹介料が入る。

「二人とも!ずっとこの仕事する?」

「もちろんのよ!」

「やったるねん!」

 これで生活は楽になるな!

 なお、おれが飼っているハムスター達は寒くてもう刈りたくないらしい……

 これからは真面目に働こう……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る