ネタ帳は作った方がいいのか問題

 タイトルの件。

 最近、小説書き周りでいちばん迷っていることだったりしています。

(つまり、たいして深刻な迷いがないとも言えますが……)


 商業デビューを目指すにあたり、ネタ帳、つまりプロットのストックは必要なのかどうか。

 これ、どうにも、人によって言うことがバラバラなんですよねえ……。


 プロットのストックについて、最初に話が出たのは1年くらい前でした。

 公募前に有償講評へ出した話が、講評者さん(商業作家らしい)からの受けが非常によく、「プロデビュー後のために企画のストックを数十本くらい作り溜めておくといい」まで言っていただけまして。

 結局その話自体は一次落ちだったのですが、企画=プロットのストックを作っておけ、という助言自体は頭に残りました。


 次に見たのはカクヨム上ですね。

 商業デビューを目指すのにネタ帳も持っていないようでは話にならない、という論旨の創作論を見かけて、上記の話をちょっと思い出しました。


 そんな次第で、プロットのストックは持っておく必要があるのかなあ……という方向に傾きかけた自分でしたが。

 現在メインでお世話になっている講評者さん(一般文芸系中心の編集者さんとのこと)に「今のうちに企画を数十本くらいストックしておいた方がいいですかね?」と質問してみたところ……その方によると「そんな人見たことない」とのご回答。

 曰く、商業デビュー後には主に編集者側から企画を持ち込んで、相談しながら話を作ることになるので、編集者側からの提案に応じていくつか大枠を出せるようであれば問題ないだろう、とのことで。ストックを多く持っていたとしても提案に対応できなければどうにもならず、むしろ編集者さんとの協業スキルの方が大事、という雰囲気でした。


 うーむ、どっちが本当なのやら……。

 正直自分としては、「書く予定もないのにプロットだけ作る」というのは想像するだけで苦痛ですし(プロットを作ったら本文も書きたくなる)、誰かと話し合いながら案を練っていく方が性に合ってもいるので、「不要」の方がありがたくはあるのですが。


 ただ、ここで両者の意見を見比べてみるに、「必要」は作家側から出ている意見、「不要」は編集者側から出ている意見に見えます。

 編集者さんはオファーする側、作家は受ける側なので、その立場の違いがあるかもしれません。さらに作家の側は、オファーが来なくなった場合に自分から企画を持ち込むことも考えなければいけないんでしょうし。

 そう考えると、企画そのものではないにせよ、その「種」になる何かは貯めておいた方がいいのかもしれません……。



 そんなわけで、昨日あたりから「とりあえずの思いつき」とか「気になったこと」とかを備忘録的に貯める作業を始めてみました。

 ただ、「何を使うか」についてまだ試行錯誤中です。根っからデジタル派なので、タブレットやスマホで使えるメモアプリを利用したいのですが、なかなかこれといった決定版がない感じで。

 現在は仮にNotionを使ってみています。柔軟度が高くて慣れれば便利そうなのですが、慣れるまでかなりハードル高そうで四苦八苦しております……なにか他にも、iOS(iPad mini)で使える便利なメモアプリかWebサービスをご存知なら、コメント欄等で教えていただければ幸いです。

 ちなみに、最初に書いたメモは以下のようなものでした。



「ラーメン屋を出たところで何者かに頭を触られた、と思ったら暖簾だった」



 このぐらいのゆるさで、ネタ未満の何かを集めていこうと思っています。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る