第13話
無事に管狐も産まれてくれたので安心したらお腹がぐ〜っとなってしまい俺は顔を赤くしながら稲荷ちゃんを朝ごはんに誘った。
「管狐は裕二さんの力を吸って力にするのできっと産まれたばかりでたくさん裕二さんの力をもらってるんだと思います。まだ力の扱いに慣れていない裕二さんはしっかり食べて力をつけましょう」
稲荷ちゃんに言われた通りしっかり食べて力をつけとこう。いつも以上にお腹が減っていて朝から大盛りでもいけそうだ。
「朝ごはんはすぐに作りますので、裕二さんはその間その子の名前を考えて上げてください。名前をつけることで繋がりが強固になり力の制御もしやすくなりますから」
名付けは大事だな、しっかりとこの子にぴったりな名前を考えてあげないといけないな。これからは俺が育てるんだから。
稲荷ちゃんの管狐はくーちゃんだったし、俺の管狐はどうしようかな?俺は産まれて来てくれた管狐を観察する。やっぱり特徴はこの尻尾の模様かな、きれいな金色に近い色にある点の模様で俺と稲荷ちゃんのそばにいてくれる存在だ。
そこで、お腹が空いていたこともありふと浮かんできたのはそぼろという言葉だった。
くくっコーンと甲高い声を上げて俺の周りを飛び跳ねる管狐を必死に取り押さえるとその声に反応して稲荷ちゃんが飛び出してくる。
「どっどうしたんですか?なんか凄い音が聞こえましたけど」
「いっいやなんか急にこの子が暴れ出して?取り押さえるのに必死で」
「その暴れる前になにかありませんでしたか?その子と裕二さんはつながりがあるので考えていることが伝わりますし」
「考えが伝わるって…あっもしかしたら、この子の尻尾を見ていたらなんかそぼろのことが浮かんで」
コーンコーンとまた管狐は鳴きはじめる。
「それですね、どうやら嫌がってる感じはしないのできっと喜んでいるんですね。多分ですがこの子はそのそぼろの呼び方が気に入ったみたいです。名前はそぼろで決まりですね」
どうやらこの子はそぼろの呼び方が気に入ったみたいで名前になるのを喜んではしゃぎすぎてしまったらしい。とにかく名前も無事決まったのでこれからまた賑やかな生活になりそうだ。
「もうすぐご飯出来ますので早く着替えたりしてから来てくださいね。裕二さんの為に頑張って作ったので楽しみにしてくださいね」
せっかく稲荷ちゃんが頑張って作ってくれた朝ごはんだ。冷める前に着替えたりして食べに行こうじゃないか。どんな朝ご飯か楽しみだな、今日もきっと色々あるんだからしっかり食べとこう
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