第12話

 引っ越しそばも食べ終わり一段落すると稲荷ちゃんがソワソワしながらこっちをチラッチラッとこちらを見てくる。さすがに気になったのでどうしたのかと聞くと


「あっそのっご飯も食べ終わったし、そのえーとですねおっお風呂どうしますか?先にはいりますか?後にしますか?そっそれとも一緒に入りますか?」


 ぐはっまさかそんな言葉を聞く日が来るとは思わなかったな。こんなかわいい子がソワソワしながらそんなセリフを言う姿とかやばすぎるだろ!


「お風呂かそうだねお風呂入らないといけないね。稲荷ちゃんはいつもどうしてる?」


「私はお母様とよく入って洗いっこしていました」


 玉藻さんと洗いっこだと、いやそりゃ親子なんだから普通のことだよな。でもあの玉藻さんとか


「裕二さんのエッチ、鼻が伸びてますよ。今絶対にお母様の裸を想像しましたよね?そんないやらしい人とは一緒に入れませんね」


「いやいやそんなエッチだなんて待って」


「大丈夫ですよ、裕二さんだって男の人ですからね。お母様はスタイルがいいですから魅力的だって娘の私から見てもそう思いますから。つまり娘である私も魅力的になる可能性がかなり高いということです」


 なるほど確かに稲荷ちゃんもスタイルは同じ年齢の子と比べたら高いけど玉藻さんと比べたら物足りなさがあるけどまだまだ成長する可能性があるもんな


「今日はお互い別々に入りましょう。まだ二人きりに慣れてないので今から沸かしますから裕二さんが先にお入りください。それともお背中流しに行ったほうがいいですか?」


「だっ大丈夫だから一人で入るから稲荷ちゃんも、ゆっくり入ってね」


 は〜流石に一緒にお風呂はやばいよな、でもいつかは一緒に入ることもあるのかな?控えめなスタイルではあるけど出てるとこは出て引っ込むとこは引っ込んでいてスタイルの良さが服の上からでも分かるしな。


 とりあえず、今日はお風呂に入って俺の管狐がどんな子か楽しみにしながらぐっすり寝るとしよう。今日は1日で色々あって疲れたな。


「はう〜冗談でとはいえあんな恥ずかしいこと言っちゃうなんて私ったらなんてことを」


 でも、裕二さんもまんざらではなかった気がしますからいつかは一緒に裸のお付き合いなんかもえへへ〜っていけないいけないこんな姿を裕二さんにまた見られてしまったら呆れられたしまいます。


 裕二さんが上がってくる前に早く片付けをすませてしまいましょう。


「はー気持ちよかった。稲荷ちゃんありがとうお風呂お先にいただいたよ」


「おかえりなさい、気持ちよかったなら良かったです。片付けも終わりましたのでゆっくりしてくださいね。あっ竹筒は常に持っていてくださいね、裕二さんの気を吸い取って裕二さんだけの管狐が産まれますから」


「うん、わかったよ。どんな子が産まれてくるかドキドキだね」


「裕二さんから産まれる管狐ですから絶対凄い力を持った子なのは間違いないですよ」


「凄い力のことはあまり理解できてないけど、徐々にその辺のことも分かっていけるように頑張るよ」


「はい、そのへんのところはゆっくりで大丈夫ですからね。まずはゆっくり心と体を癒やして元気になってくださいね」


「それじゃぁ私もお風呂いただいて来ますね。覗いちゃ駄目ですからね」


「大丈夫、覗いたりしないからゆっくり入っておいで」


「ではいってきますね。ゆっくりしてください」


 さー稲荷ちゃんもお風呂に行ったし、今日はもうやることもないし早めに寝ることにしよう。それにお風呂上がりの稲荷ちゃんと鉢合わせしても大変だしね。玉藻さんの娘だけあってスタイルは確実にそのへんの女の子なんか目じゃないくらいいいことがわかってるんだし、そんな彼女が風呂上がりでバスタオルや薄着で彷徨かれてみろ、俺の理性が死んでしまうじゃないか。だからここは何も考えず寝るのが正解だ。


 はー今日は色々あって疲れましたが、裕二さんとこれからどんな生活になるのか楽しみです。覗いちゃ駄目とは言いましたが、夫婦になったらいずれ一緒に入ることもあるんでしょうか?その頃にはお母様みたいにもっと魅力的に成長出来たらいいですが、今だって周りの子に比べれば悪くないはずですし、裕二さんに気に入ってもらえたらいいななんて。んっそうと決めたらしっかりマッサージして成長できるように頑張っていきましょう。


 マッサージもして、ゆっくりお風呂をいただいてバスタオル姿で裕二さんを驚かせようとキッチンに戻ったら裕二さんがいません、ゆっくり入りすぎてお部屋に戻ったんでしょうか?もしかしたら、寝顔を見るチャンスなんじゃ?こうしてはいれません、裕二さんの様子を見に行かなければ。


 私は、気配を消しながらゆっくり音を立てないように部屋に近づいていく。裕二さんの部屋の前にたどり着きそ〜と扉を開けて中を確認すると、すでに眠りについていた裕二さんの姿が見えた。私は寝顔見たさに近づき顔を覗き込むと涙を一筋流しながら寝言で死にたくないと呟く裕二さんを見てしまった。


 大丈夫ですよ裕二さん、あなたを死なせたりしませんからね。一緒に楽しく生きていきましょうね。私は裕二さんが流した涙を拭い優しく頭を一撫でしてから部屋に戻った。




 カタカタカタ カタカタカタ 竹筒が揺れる音で目が覚める。


「稲荷ちゃん、稲荷ちゃん朝早くごめん。竹筒が凄いカタカタ揺れてるんだけど」


「んっんあおはよう裕二さんどうしたの?あ〜もう竹筒が反応しちゃってるんだね。大丈夫ですよ裕二さん竹筒を開けてあげてください」


俺は稲荷ちゃんの言う通り竹筒を開けてあげるとボフっと中からものすごい煙が出てきて部屋を一瞬で真っ白に染めていく。


「裕二さん落ち着いて、大丈夫だから煙が落ち着くまでそこでじっとしていて」


部屋を包んでいた煙がだんだん集まり形を作っていく


クククッコーンと甲高い声が部屋に鳴り響き細長く稲荷ちゃんの管狐より一回り大きく尻尾らしきところにいくつか黒の点みたいな模様がある子が俺の首に巻き付きながらじゃれてくる。


「良かった無事産まれてくれましたね。しかもサイズも普通より大きいし、裕二さんをちゃんと理解して懐いてくれてる。さすが裕二さんの管狐です」


無事俺だけの管狐が産まれてくれてよかった。凄い懐いてくれてるし嬉しいな



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