第3話
7年後。
おばあちゃんが殺された。
朝まで元気だったのに。中学校から帰ってきたら、布団のなかでおばあちゃんが冷たくなっていた。
おばあちゃんはくるみ割り人形を抱き抱えていた。身を挺して人形を守ったのだ。
それからだ。夜になると、
カシャカシャ。
カチャカチャ。
パチン。
どこからともなく音が聞こえてくるようになったのは。
「ちこちゃん、大事な話しがあるのいい?」
ある日真侑さんと孝さんに居間に来るように言われた。
おばあちゃんがいてくれたから、この家に住ませてもらっていただけ。父とあの人のもとに帰るか、施設に預けられるかーーどちらかだろう。
覚悟を決めて居間に向かうと、予想もしていなかったことを言われたから驚いた。
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