第64話064「櫻子の告白(2)」
「で、しばらくは研究成果の正当性を訴えていたんじゃが、だんだんと因縁をつけられることに面倒臭くなってきての。それからはワシから何か言うことはもうやめたのじゃ」
「因縁って⋯⋯それって例えば、危害を加えられたとか?」
「まーそういうのも最初はあったのぉ。まぁ、すべて返り討ちにしたし、そんな舐めたマネした連中は徹底的に追い込んで、二度とワシにこんなことをする気が起きぬよう
「ふ、ふ〜ん⋯⋯」
再教育⋯⋯ひぇ。
「まー、その後『
「せ、世界ランキング3位⋯⋯だと!?」
「エッヘン⋯⋯なのじゃ!」
のじゃロリが無い胸を反って「どやぁ」を決め込む。
ああ、てぇてぇ。
ああ、てぇてぇ。
にしても、日本って
ちなみに、櫻子ちゃんの話では『ダンジョン発祥の地はどこか?』については、いまだ結論は出ていないとのこと。まー面倒臭い輩が多いのだ。さもありなん。
それにしても、櫻子ちゃんの口からすごい話が次から次へと雪崩のように押し寄せてくる。ぶっちゃけ今の時点でだいぶ
しかし⋯⋯櫻子ちゃんの
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「それにしても、あの池袋ダンジョンにそんな秘密があっただなんて⋯⋯」
「ちなみに、ワシが吐き出された場所は池袋ダンジョンの最深部10階層じゃった」
「池袋ダンジョンの10階層? あれ? でも、そこって特に何もなかったような⋯⋯」
そう。たしか以前——
「うむ。じゃが、ワシが調べた結果、あのだだっ広い空間の中央には『巨大魔法陣』が広がっているのがわかってな。ちなみに、ワシがこの世界に吐き出されたのがその『巨大魔法陣』のある場所じゃった」
「巨大⋯⋯魔法陣?」
「ああ。しかもその魔法陣は周囲の
「周囲の
「ああ⋯⋯いわゆる『魔法』を使う時の魔力じゃ。この世界の『スキル』を発動させるエネルギーは『体内魔力』を使うが、『魔法』は
「へ〜、
「さて、今の話を聞いてどう思った?」
「どう⋯⋯とは?」
「『巨大魔法陣』を起動させることができるのは『魔法』のエネルギー源である『魔力』を必要とするんじゃぞ? 何かおかしいと思わんか?」
「んんんん〜⋯⋯はて?」
「はぁぁぁ〜⋯⋯。お前に期待したワシがバカじゃった」
「ええぇぇ⋯⋯」
しどい。
「いいか? この『巨大魔法陣』は
「あ、そうか! それって
「そうじゃ」
「いや、でも⋯⋯え? それっておかしくない?」
な、何で⋯⋯
いや、逆か?
そもそも、この『巨大魔法陣』を設置したのは『
「⋯⋯お主も気づいたようじゃな。そうじゃ。この魔法陣の存在が示すのは、
「っ!?」
マ、マジぇぇ⋯⋯。
「い、一体、何がどうなってんだ?
「うむ。ワシも『魔法陣のギミック』に気づくまではそう思っておったのじゃ。⋯⋯じゃが、いまお主がこうして目の前に現れたこと、それともう一つ、この『魔法陣のギミック』を知ることとなった
「『魔法陣のギミック』を知るきっかけ?」
「うむ。ワシはお主と出会う前に一度だけ『
「えっ!? じゃ、じゃあ、本当に、俺ら以外で
「まーな。じゃが、それは『
「え?」
「まーそのことはまた後で話す。とにかく、今ワシはその魔法陣のギミックや
「ある研究⋯⋯?」
「それは、池袋ダンジョンの巨大魔法陣のように『
ぽかーん。
さすがの俺も空いた口が塞がりませんでしたよっと。
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