第13話

「銀の龍が襲い掛かってくる」

ハイトも御影も呆然と火の玉のような

ボールに目が釘付けになっていた。

「ふふうふふうーーーーーっ、もはや

どうしようもあるまい」

ムラカミが勝利を確信して

雄叫びを上げた。

「こおおっのおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」

ハイトがヨロヨロと立ち上がった。

「ハイト、無理しないで」

「負けたらどうせ殺される。死力を尽くして

反撃しないと」

「わたしがやる」

御影が立ち上がった。

「フリーパス砲撃弾」

御影はそう叫ぶとボールを思いきり

ムラカミの顔面に蹴った。

ムラカミの頭部が流血とともにちぎれ飛んだ。

「やったわ」

「お手柄だ、御影」

ハイトが御影を称賛した。

「ハイト,治りそう?」

「大丈夫だ。オレの肉体の回復力は尋常じゃないからな」

ハイトが折れて粉々になった左脚を擦った。

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