第12話

「グワーッーーーーーーーーーーーーっ」

ハイトの鋼球をけった脚に激痛が走った。

「ベキッ!いいいいいいいいいいいっ」

鈍く乾いたイヤな音がした。

「ハイト、大丈夫」

すかさず御影が寄ってきてハイトを

介抱した。

「いて――っ。でもいい気持ちだあ」

「バカ」

御影がハイトの折れた脚を思いきり叩いた。

「うううおおーーーーーーーーーーーーーーーっ」

「ふざけた罰よ」

「別にオレはふざけてなんかいないよ。大真面目さ」

「オイオイ乳繰り合うのは勝負の決着が

ついてからにしてくれよな」

ムラカミがボールを握りながら

二人を急かした。

「もう一発お見舞いするぜ

乱気龍トルネード」

ムラカミがそう叫んで鋼球を思いきり蹴ると、

ボールが銀色の龍になって

二人に襲い掛かった。

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