怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、夏休み編3

怪し、夢魔の夢を叶えましょうか、、


夏休み編、3、、







夢夢の家、、、


夢夢は、大広間に向かった、、、



そこには奥の方を不安そうに見ている、お母さんがいた、、、、



「お母さん、、ただいま、、、何、、しているの、、、」


「あっ、、、夢夢ちゃん、、今、奥の方で、何か音がしたから、気味が悪いのよ、、、」



夢夢は思った、、、


「たぶん、、、焔ちゃんと鵺だな、、、ちゃんと水晶に戻ったのかな、、、」



お母さんは、不安そうに、、、


「夢夢、、、見てきてよ、、あんた平気でしょう、、、」


「猫だよ、、どこかの猫が迷い込んだんだよ、、、大丈夫だよ、、、この屋敷はおじいちゃんの力で守られているから、、、」



お母さんは呆れた顔で、、、


「あんた、、まだ、おじいちゃんの陰陽道なんて、信じているの、、この令和の世の中に陰陽師なんていないのよ」



夢夢は、、面白くなさそうに、、、


「だって、、政治家や大企業の社長は、どうして、おじいちゃんを頼るの、、、」


「おじいちゃんの占いが当たるからでしょう、、、でも、、陰陽師がいて、妖術、何か使えたら便利かもね、、」



夢夢は思った、、、


「陰陽師だっているし、、陰陽道、妖術だって健在なのよ、、、現に、、夢夢だって使えるもの、、、お母さんには言えないけど」



お母さんは、テーブルの横に座り、、気を取り直して、、、お茶を飲んだ、、、


「あっ、、、ところで、勉強会は、どうだったの、、、」


「うん、、ほとんど終わったよ、、嫌いな、数学は、、春菜のお兄ちゃんが優しく教えてくれたから、、、」


「まあ、、、春菜ちゃんのお兄ちゃんに、何かお礼をしないと、、、」


「、、、いらないよ、、この間、蔵を見せてくれたお礼だって言ってたよ」



お母さんは、戸惑って、、、


「えっ、、家の蔵の、どこが魅力的なのかしら、怪しさしか、無いじゃない、、、」


「え~、、春菜のお兄ちゃん、、お宝だらけだって言ってたよ、、、」


「、、、バカね、、家に本物があるわけ無いじゃない、、、」



夢夢は思った、、、


「だって、、おじいちゃんが千年扉を使って、本人からもらった物だよ、、本物だよ、、お友達の薬師も、江戸時代の人間だし、、歴史の本にだって載ってるよ」




お母さんが、思い出した様に、、、


「あっ、、もうすぐお父さんが帰って来るわ、、夢夢、、先にお風呂に入りなさい、、お風呂出たら、夕食だからね、、」


「うん、、わかった、、、、でも、お腹空いてないよ、、、」


「もう、、、ダメよ、、」



夢夢が、お風呂から出て、、キッチンに向かうと、、、



テーブルでは、お父さんが、ビールを飲みながら野球の中継を見ていた、、、



お父さんは、夢夢を見ると、、


「夢夢、、夏休みの宿題は、済んだのか、、いつも、終わりにになるとあわてているからな、、、」


「今日、、全部、済ませたよ、、春菜の家で、、、」


「珍しいな、、、まあ、それが普通だけどな、、、、」



そう言うと、お父さんは、テレビに夢中になった、、、



「夢夢、、夕食、ちゃんと食べてね」


「え~、、お母さん、、多いよ、、」


「何、言ってるの、、少ない方でしょう」



夢夢は、しょうがなく、半分食べると、、、自分の部屋に行った、、、



ベッドに寝転がると、、、


「さあ、、宿題も、済んだし、、ゆっくり出来るぞ、、、」



夢夢は、遅くまで、スマホのゲームをした







SNSで、噂の七不思議、、、消えた女の子







勉強会の、3日後、、、




夢夢と、お母さんは、相変わらず、大広間でドラマを見ていた、、、



「夢夢、、お母さん、、今、この子の応援してるのよ、、、けっこう、、、イケメンじゃない、、」


「え~、、、夢夢は、そんなの、興味ないわ、、、ドラマは、ストーリーだよ、、面白ければそれだけで良いの、、、」



お母さんは、呆れて、、


「若い女の子が、、憧れの男の人はいないの、、、」


「えっ、、夢夢もいるよ、、、」



お母さんは、驚いて、、


「え~、、誰、、どのタレントさんなの」


「タレントじゃないよ、、、おじいちゃんだよ、、、優しくて、カッコいいし」


「はあ~、、、、夢夢に、聞いた、お母さんがバカだったわ」



その時、夢夢のスマホに着信が、、、


「あっ、、由美だ、、、、由美、、何か用なの、、、」


「夢夢、、家のおばあちゃんが、以前のお薬のお礼がしたいから、家に来ないかって、言うんだけど、、、美波や春菜も来るけど、」



「うん、、良いよ、、、」


「じゃあ、すぐにに来てね、、、」



由美の電話が、終わると、、、


「夢夢、、由美ちゃんからなの、、、」


「うん、、由美のおばあちゃんが、、以前のお礼したいんだって、、、」



お母さんは、困惑して、、、


「えっ、、お礼って、何なの、、」


「ほら、、病気が治った、、あれよ、、」


「、、、あんた、、関係ないじゃない」



夢夢は、、ルナの事は言えなかった、、


「、、、、、とにかく、、、来てねって言われたの、、もう、由美の家に行くよ、、」


「、、そう、、お母さんはもう少しドラマを見てるわ」


「あっ、、、お母さん、お父さんみたいに、消さないでね、、まだ見てないから」


「わかったわよ、、、」



夢夢は、あわてて、由美の家に向かった、、




由美の家、、、


「由美の家は、、近いから1人でも大丈夫だよ、、、」



しばらく歩くと、、、、夢夢は、由美の家に着いた、、、


夢夢は由美の家の、インターホンを押すと


「ええと、、、由美、、来たよ」


「夢夢、、今、カギを開けるわ、、、」


玄関が開くと、、もうそこには、美波と春菜もいた、、、



由美に、案内されて、リビングに行くと、、


由美の、おばあちゃんが、用意した、、、


飲み物や、スイーツが、たくさんテーブルの上に、あった、、



由美のおばあちゃんは、、夢夢を見ると、


「あっ、、、夢夢ちゃん、、ありがとうね、、夢夢ちゃんのお薬のお陰で、こうして生きているわ、、、」


「ええと、、、由美のおばあちゃん、、、、あれは、ルナで、、夢夢じゃないよ、、、、それに、おじいちゃんの友達の薬師がくれたやつだよ、、、」



おばあちゃんは、笑って、、


「ルナちゃんでも、夢夢ちゃんでも良いわよ、、こうやって、元気になったから」



夢夢達は、、おしゃべりをしながら、、飲み物とスイーツを頂いた、、、



すると、春菜が、、、思い出す様に


「ねえ、、いま、SNS、とか、使った、、物語に、はまっているのよ、、SNSの七不思議とも言うわよ」


「えっ、、何なの、、」


「バスとか、電車に乗って夜に、お家とかに帰る途中で、全く知らない所に、着いちゃうのよ、、そんな駅も地名もないのよ」



由美は、、、、


「春菜、、やめてよ、、怖いじゃない」


「え~、、それって、昔からある、神隠しじゃないの」


「SNSの、七不思議で、色んな話があるのよ、、消えた女の子とか、、、、、夢夢、、焔ちゃんに頼んで解明しない、、楽しいよ」



美波は、面白そうに、、、


「あら、、夢夢の家の方が、もっと、不思議な事があるじゃない、、でも、それも面白いかもね、、、」



由美は、呆れて、、、


「え~、、美波まで、、、危ない事は、やめようよ、、、」


「由美は、慎重派だから、、、まだまだ、、夏休みは、長いのよ、宿題も済ませたし、、楽しまないと、、、」



夢夢は、思った、、、


「夢夢は良いけど、、みんなを巻き込みたくないのよ、、危険だもの、、焔ちゃんがいても、、、まあ、いざとなったらおじいちゃんや、如月のおばちゃんもいるけど、美波達に全ては、明かせないわ、、、」



「あっ、、如月のおばちゃんは、やめとこう、、焔ちゃんが言ってたよ、怒らせたら、この世が滅ぶって、、、」








始まった、異変、、消えた女の子







夢夢達が、話しに夢中になったいた時、、、


由美のおばあちゃんが、、あわてて来た、、



「由美、、大変よ、、、」


「どうしたの、おばあちゃん、、」


「今、、綾乃から、電話があって、、愛ちゃんが今朝から行方不明になったそうよ」


「えっ、、もう4時過ぎなのよ、、、」


「朝早くに、お友達と公園で遊んで、お昼までには帰って来る予定だったらしいわ」



夢夢達は、心配そうに、、、


「由美、、愛ちゃんって、、」


「うん、、お姉ちゃんの、子供よ、、、小学校4年生なの、、」


「由美のおばあちゃん、、、警察には連絡したのかな、、」


「綾乃は、すぐにしたと、言ったわよ」



そう言うと、、おばあちゃんは、具合悪そうに、椅子に座った


「おばあちゃん、、お父さんとお母さんは、、、」


「これから、綾乃の家に行くらしいわよ」


「おばあちゃん、、私が、お姉ちゃんと、連絡を取り合うから、おばあちゃんは、休んで、、」


「でも、、心配だから、、、」


おばあちゃんは、、具合悪そうにしていた、



「さあ、、おばあちゃん、お部屋で寝ていて、、、」


「でも、、心配で寝れないわよ」



夢夢達も、心配そうに


「由美のおばあちゃん、、本当に、寝た方が良いよ、、顔色悪いよ、、、」


「そうよ、大きな病気したばかりだよね、、私達もいるから、、、」


夢夢は、こっそりと、空間ボックスから、、何かを取り出した、、


「由美、、これを、おばあちゃんに飲ませて、、、」


「えっ、、夢夢、これは何、、」


「おじいちゃんのお友達の薬師が作った、、安心丸だよ、、心配な事は忘れてすぐに、、寝れるよ、、、」



由美のおばあちゃんは、ニコッと笑い


「夢夢ちゃんのおじいちゃんのお薬ね、、、この間のお薬のと同じでよく効くのよね、、いただくわ、、由美、後はお願いね」



おばあちゃんは、隣の部屋に行った


おばあちゃんが、いなくなると、、、



春菜が、、、


「ごめん、、由美、、私が、あんなSNSの話をしたから、、、まさか、、本当に起こるなんて、、、」



「まだ、、行方不明とは、言えないわ、、、友達と、夢中で遊んでるかも知れないから」



すると、、美波が、、、


「由美、、お姉ちゃんに詳しい事を聞いて、、本当に行方不明なら、、ほら、、、、夢夢、、焔ちゃんに頼むしかないじゃない」


「そうよね、、じゃあ、、お姉ちゃんに聞いてみるわ、、、」



由美は、電話をした、、


「あっ、、、お姉ちゃん、、由美よ、、」



しばらく話をすると、電話を終えた、由美が、心配そうな顔で、、、


「やっぱり、、行方不明みたいよ、、」


「えっ、、どうして、、」



由美は、おばあちゃんに聞こえない様に、

小さな声で話した、、、


「お姉ちゃん、おばあちゃんには言わなかったけど、警察が、調べたら、、目撃者がいて、、近所の、廃屋の工場に女の子2人が入って行くのを見たそうよ」


「警察は、その工場を調べたの、、、」


「ええ、、調べたららしいわ、、、愛ちゃんと友達の自転車が工場の中にあったそうよ」



美波と春菜は、、、


「誘拐とかの、事件じゃないよね」


「そうね、、それも、心配だわ」


由美が、、、


「それなら、もう、犯人から、電話とか、あるでしょう」



夢夢は、、思い出した様に、、


「やっぱり、、神隠しよ、、違う世界に入り込んだのよ、、、」



すると、美波と春菜が、、


「夢夢、、焔ちゃんの出番よ、、」


「急いで、探さないと、、小学4年生なのよ、、不安で、怖がっているわよ」



由美は、真剣な顔で、、、


「夢夢、お願い、、愛ちゃん達を助けて」


「うん、、焔ちゃんに頼んでみるよ、、」







時を止めるなら、、、千年扉、、、






夢夢は、、、妖気を少し上げると、、、


「焔ちゃん、、、焔ちゃん、、」



夢夢の声は、掛け軸の中の焔に届いた、、


「、、、夢夢ちゃんなの、、、どうしたの」


「事件よ、、夢夢の所に、、来てくれない」


「大丈夫なの、、危険が迫っているの、、」


「あっ、、、夢夢達じゃないよ、、、とにかく、急いで来てね」


「わかったわ、、、待ってて、、、」



由美達は、心配そうに、見ていた、、


「夢夢、、焔ちゃんは来てくれるの」


「うん、、、すぐに来るって言ってたよ」



しばらくすると、由美の家のリビングの空間が揺らぐと、、空間に、穴が開いて、、、


焔が、現れた、、、


由美は、焔に近ずき、、、


「あっ、、、焔ちゃん、、お願い、、愛ちゃんを助けて、、、」


「えっ、、由美ちゃん、、もっと詳しく説明して、、、」



美波は、冷静に、、、


「焔ちゃん、、由美のお姉さんの子供の、、愛ちゃんが、、今朝から行方不明に、なったのよ、、お家の近くの工場で消えてしまったらしいわ、、、、」


「、、、、神隠しかな、、、」



夢夢も、、、

「、、焔ちゃん、、、夢夢もそう、思ったよ、、別の世界に紛れ込んだのか、、、」



春菜も、、、、


「よく、テレビでやっていたわ、、写し鏡とか、、鏡の中に、入り込んで出れなくなるとか、、、ちょっと怖いわね」



美波は、、怒って、、、


「もう、、夢夢も春菜も、、、由美が不安になる様な、事を言わないの、、、、、ダメでしょう、、、」



「美波ちゃん、、由美ちゃん、、少しはあっているかもよ、、」


「えっ、、焔ちゃん、本当なの、、」


「違う世界とか鏡の中とかは、違うけど、、もしかしたら、、空間の狭間とかに迷い込んだのかも、、ほら、、私が使う霊道なんかがその部類よ、、、」



すると、、、美波が、、、


「じゃあ、、由美のお姉さんの家の近くの工場が、、一番怪しいわね、、、」



由美は、困った顔で、、


「綾乃お姉ちゃんの、家は、他の県なのよ、、電車でも、3時間はかかるわ、、おばあちゃんを置いては行けないわよ」



「そうね、、寝ているし、具合悪そうにしていたわ、、、」



美波は、、焔に、、、


「焔ちゃん、、、その工場で、、愛ちゃん達を探す、何か良い方法は無いの、、、」



「う~ん、、、難しいわね、、まずは、愛ちゃんと言う子の、、痕跡がわかるのは由美ちゃんだけよね、、あなたがその工場に行かないと無理ね、、」



由美は、、困った顔で、、、


「おばあちゃんを置いては行けないわよ」



春菜はポツリと、呟いた、、、


「そうだよ、、すぐに行って解決してすぐに戻るなんて、時が止まらないと無理だわ」



焔は、、思い付いた、、、


「あっ、、時が止まらないといけないなら、夢夢ちゃん、千年扉よ、、あれを使えば、、時が動かないわ、、、」



夢夢は、焔に、、、


「えっ、、でも、、過去に行くことしか出来ないんじゃないの、、、」


「バカね、、夢夢ちゃんが命令したら、今の時代の好きな所にも、行けるわよ、、、、、霊道でも行けるけど、、、霊道だと、時は動くわ、、、」


「もし、、その愛ちゃん達が霊道に迷い混んだのなら、愛ちゃん達は動いてしまうけど」



由美はまた、心配そうに、、、


「じゃあ、、夢夢の家まで行かないと、いけないじゃない、、、少しの時間でもおばあちゃんを1人に出来ないわ」


「由美ちゃん、、千年扉までは、霊道で行けば、一瞬よ、、、」



みんなは、、納得した、、、


由美は、、心配そうな顔で、、、


「焔ちゃん、、お願いね、、愛ちゃん達を助けて、、、」


「わかったわ、、、妖術、、空間の狭間、、封印の間、、千年扉の前、、」



目の前に霊道の、穴が開いた、、、


「さあ、、入って、、」


「凄いわね、、これで一瞬で、行けるの」



夢夢達は、霊道に入ると、、すぐに、封印の間に現れた、、、



美波達は、驚き、、、


「わあ~、、本当に一瞬で、夢夢の家の、、封印の間に着いたわ、、、」


「凄いわね、、陰陽道、妖術って、、、」



焔は、ニコッと笑って、、、


「さあ、、夢夢、千年扉を、触って、行き先を命令して、、、」



夢夢は、、屏風の千年扉の右側の入り口の扉を触ると、千年扉に命令した、、、


「千年扉、、夢夢達を、今、愛ちゃん達がいる、工場に連れてって、、、」


夢夢の体から、柔らかい光りが広がり、、、

千年扉の入り口が、光り、開いた、、、


「さあ、、みんな、行くわよ、、」



夢夢達は、、千年扉に入って行った、、







愛ちゃん達の、救出、、、






千年扉に入ると、すぐに出口の光りが見えた


「あれ、、焔ちゃん、どうして、この間は、もっと、映像が流れていく様に見えたのに、、、なぜ、、」


「春菜ちゃん、、過去にも未来にも行かないからよ、、、さあ、工場に出るわよ」



廃屋の工場、、、、



工場の中に、千年扉の屏風が現れ、、、


左の出口から、、夢夢達は、出てきた、、



由美は、辺りを見回すと、、、


「、、、ここよね、、愛ちゃん達がいなくなった、工場って、、、」



すると、春菜が、、、


「えっ、、私達、靴を履いていたかしら」


「前にも言ったわ、、千年扉が、その時代、その場所にあった、、、格好になっているって、、」


「本当に便利ね、、、」



工場の入り口の方を見た、美波が驚き、、、


「えっ、、焔ちゃん、、あそこにいる、警察の人達が、全然、動かないけど、、」


「もう、、美波ちゃん、、千年扉が、、今の時間を、止めているからよ、帰っても、時間が進んでいないと言ったでしょう、、」



由美も、春菜も、驚き、、、


「凄いわね、、千年扉って、、」


「時間を止めるなんて、、不思議、、凄い体験だわ、、、」



焔は、工場の中を、見回すと、、


「凄いわね、、妖気が、、令和にも妖怪がいるのかしら、、、」



由美は、、心配そうな顔で、、


「焔ちゃん、、、本当にここに、愛ちゃん達はいるの、、、」


「、、、、いるわよ、、、女の子2人の気配があるわ、、、」



由美は、ほっとして、、、


「良かった、、じゃあ、、無事なのね」


「無事と言うか、、、凄いわ、、霊道が異空間の迷路みたいになっているわ」



美波は、焔に聞いた


「えっ、焔ちゃん、どう言う事なの、、、」


「女の子2人の、小さな気配を感じるけど、妖気が邪魔をして、居場所を、特定出来ないのよ、、、」



由美は、心配そうに、、、


「じゃあ、、助ける事は出来ないの、、愛ちゃん達は、ずっと、、その迷路で迷っているの、、」


「とりあえず、、私達も、迷路の霊道にはいるわよ、、、妖術、、空間の狭間、、」



工場の壁に、空間の穴が開いた、、、


「さあ、、みんな、、迷路の中で、、愛ちゃん達を探すわよ、、」



夢夢達は、迷路の霊道に入って行った、、



霊道の中、、、



「えっ、、本当に、迷路みたい、、枝分かれしているわ、、、」


「焔ちゃん、、どうやって愛ちゃん達を探すの、、、」


焔は、、少し考えると、、、


「あっ、、、夢夢ちゃん、、人形(ひとかた)よ、、人形を出して、、、」


「えっ、、人形が何の役にたつの、、、」



夢夢は、、空間ボックスから、人形を出した


「焔ちゃん、、出したよ、、」


「夢夢ちゃん、、人形に、五芒星を描いて、命令して、、、、愛ちゃん達を探してと、」



夢夢は、思い出す様に、、、


「確か、おじいちゃんが言ってた、、ご先祖様の晴明が使っていた印だよね、、、、、、わかったよ、、」


「えっ、、夢夢ちゃん、、清明様を呼び捨てって、、凄いわね、、」



夢夢は、人形に五芒星を描いた、、


「お願い、、愛ちゃん達を探して、、」



すると、人形が輝き、空中に浮かぶと、、ゆっくりと、迷路を進み始めた



「みんな、、人形が、愛ちゃん達の所まで、案内してくれるわ、、」



夢夢達は、人形の後に続いた、、、



しばらく歩くと、、人影が見えた、、、


「あっ、、、愛ちゃん達、かしら、、」


「違うわよ、、翼があるわ、、えっ、、妖怪なの、、」



美波達は、後退りをした、、、


すると、焔が、、、


「あっ、、、あなたは、、からす天狗の子ども、じゃないの、、、」



からす天狗の子どもは、困った様に、、


「あっ、、精霊のお姉ちゃん、助けて、、、道に迷って、みんなの所に帰れないよ、、」



動物好きな春菜は、、、


「まあ、、かわいそう、、、カラスさん」


「春菜、、動物じゃないよ、、妖怪だよ」



焔は、ピンときた、、、


「あっ、、、あなたね、、無茶苦茶に霊道を作ったのは、、、」



からす天狗の子どもは、悲しそうに


「ちょこっと遠出をして、霊道で帰ろうとしたら、こんな事になったんだ」


「バカね、、やりなれない事をするからよ、、愛ちゃん達まで巻き込んで、、」



美波達も、かわそうに思った


「焔ちゃん、、どうにか出来ないの」



焔は、夢夢に向かって、、、


「夢夢、、もう1枚、人形を出して」


「わかった、、、」



夢夢は、また、空間ボックスから、人形を出した、、、


「ねえ、、からす天狗の子ども、、あなたが住んでる場所は、どこなの、、」


「うん、、遠野の山奥だよ、、、」



春菜は目を輝かせた、、、、


「え~、、遠野って言ったら、河童で有名な所じゃない、河童が淵がある、本当に、妖怪が住んでいるのね、、凄いわね、、、」


「ねえ、、美波、、知ってた、、」


「知らない、、由美は、、」


「知らないわよ、、遠野なんて、、」


「夢夢は、、知ってるよ、、胡瓜が好きな、妖怪だよ」



美波は、呆れて、、、


「あのね、、夢夢ちゃん、河童のことじゃないの、、地名よ、、遠野、、だよ、、」


焔は、夢夢に、、


「夢夢、、人形に、遠野って念じて五芒星を描いて、、」



夢夢は、、さっきと同じ様にやった、、、



人形は、からす天狗の子どもの前に飛び、、案内を始めた、、、


「からす天狗の子ども、、この人形が案内するからついて行きなさい」


「精霊のお姉ちゃん、、ありがとう」



からす天狗の子どもは、お礼を言うと、人形を追いかける様に、飛んで行った


夢夢達は、また、人形の後について、歩き始めた、、、



しばらく歩くと、、少し、広い空間に出た



すると、女の子の泣き声が聞こえた、、、


「由美ちゃん、、いたわよ、、愛ちゃん達が、、、」



由美は、先の方で、座り込んで泣いている女の子達が見えた、、、


「あっ、、愛ちゃん、、、」


由美は、走って、愛ちゃん達の元に行った


「愛ちゃん、、大丈夫、、」


女の子は、由美に気がつくと、、、


「えっ、、由美お姉ちゃん、、どうしてここに、、、良かった、、」


愛ちゃんは、由美に抱きついた、、



美波も、もう1人の女の子の手を取って、、


「大丈夫かな、、怪我とかしてない」


女の子も泣いて、美波に抱きついた



それを見ていた春菜は、、、涙を流して


「え~、良かったね、、2人とも無事で」



しばらくすると、、焔が、、、


「さあ、、帰るわよ、、」



愛ちゃんが、、由美に、、、


「由美お姉ちゃん、、お家に帰れるの」


「うん、、帰れるよ、、そのために、お姉ちゃん達は来たんだよ」



愛ちゃんは、友達の手をつなぐと、、


「小春ちゃん、、私達、帰れるんだよ」


「うん、愛ちゃん、良かったね」






愛ちゃん達との約束、、、






焔は、霊道の出口を作った、、、


全員、出口を出ると、工場の中に出た、、


「わあ~、、本当に帰れた、、、」


「小春ちゃん、良かったね」



すると、夢夢達の前に、、、、千年扉の屏風が現れた、、、



焔が、由美に、、


「由美ちゃん、、千年扉で帰れば、時間が動いて元の状態に戻るわ、、向こうにいる、、警察も、、愛ちゃん達に気がつくと思うから大丈夫だけど、、、」


「じゃあ、、愛ちゃん達は、ここにいれば、大丈夫だね、、、」



焔は困った顔で、、、


「さてと、、愛ちゃん達は、良いとして、、霊道であった事はどう説明するの、、」


「あっ、、、そうだよ、、由美がここにいる事態、怪しいよ、、愛ちゃんが、由美に助けられて迷路から帰って来れたなんて言って、陰陽道、妖術や、霊道が、ばれたら大変な事になるわよ」


「記憶を消すのが、良いけど、、上手くいくかな、、、」



すると、、愛ちゃんと小春ちゃんが、、


「由美お姉ちゃん、、私達、絶対、今の事はしゃべらないわ、、ねえ、小春ちゃん」


「うん、、約束出来るよ、、だってこんな話したって、大人は信じないもの」



由美は、ニコッと笑って、、、


「そうよね、、愛ちゃん、小春ちゃん、、、私達だけの秘密よ、、約束ね」


「うん、、警察にも、お母さんにも、工場裏の山で道に迷ったと言うわ、、」


「あそこハイキングコースだからちょうど良いよね、、愛ちゃん、、」


「うん、、そう言うわ、小春ちゃん、」


「じゃあね、、、2人とも、私達が消えたら警察の人達が動くからよろしくね」


「由美お姉ちゃん、、またね、、」



夢夢達は、千年扉に入ると、、千年扉の屏風は消えた、、、




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