第4話 村正、それ本物か?
奴は愛刀は村正といった。
村正、斬れ味すぐれる名刀だ。
そして、徳川家を呪いつづける妖刀、伊勢国で六代続いた刀鍛冶。有名すぎてドラマやマンガでもゲームでもひっぱりダコの有名刀。
浅い反り、鎬高く、刃紋は互の目が多い、特徴を持っている
互いに武器は抜いてない。
相手の刀に視線が向かう本物か、どうなんだわからないな〜
「おい、ユリィー今からでも謝ったほうが…」
「や、やめてください、私のために!」
アレクセイや、暴行を受けていた男が決闘を止めようとオロオロしている。
けど、俺は怒りと興奮、そして、刀への好奇心があふれて止まらない。
「ザコが何秒持つかな、ハハハハ!」
などと、観客を前に奴は高らかに笑う。
刀に手をかけてもいない。
さすがAランクの優等生……
油断しすぎだ。
「一秒も、かからないよ ウスノロ」
俺は踏み込みむ!
そして………俺はグロモボーイの横を通りすぎて、転倒する。
皆があ然と転がる俺を見ている。
情けない。
「ハハハハハ、バカだ!」
「間抜けなお子様だ!」
「グロモボーイ様にかかれば瞬殺だ」
などと表面の結果を笑う。
しかし、見る人は違い気づいていた。
「ちがう、ユリィーはいつの間に剣を抜いている!
そして、奴は」
俺の右手には太く短い片手剣をにぎっている。
対して、グロモボーイは……
「はっ、ウソだろ!」
そう、グロモボーイの村正は抜きかけたまま砕かれていた。
刹那にもみたない交差の中で、攻撃がしかけられていたのだ。
歩法・神速からの抜き打ち居合、「不知火」
さすが、魔術で強化しての歩法は速度がちがう、こんなに速度がでるなんて思わなかったよ。
しかし、直線の剣では居合はやりにくい、細くて反りのある日本刀じゃないと居合は難しい。
ちなみに西洋にも居合い抜きのような技はあり書物に残っているが、解説によると、
―こんな馬鹿な技を使うぐらいなら、抜きやすい短剣をつかえ―
と一蹴されていたりする。
抜刀術が特殊なのがよくわかる例だ。
しかし、あの一撃でもう刃こぼれができたか、ひどいできだ。
相手の刀は砕けている。
本当に村正……もとい、日本刀なのか?
この世界の剣はもしかしたら……?
「こ、これは事故だ。お、おい、お前、剣を、貸せ!」
取り巻きに狼狽し手を伸ばす。
慌てた取り巻きは、手元の剣を放り投げる。
「お、遅い! こんどこそ、お前をボコってやるからなーーー!!」
おっ、いまのでキレたか。
「くらえ、ライトニングセイントソード!!」
う、う〜ん、なに、バカげた中2病みたいこと叫んであるんだ?
もう少し、ネーミングセンス磨けよ 今どき、一周回って、意外な。
えっ、それってなに?
いや、そんな草生える技名を叫ばなくても……と小バカにしていた俺は目を点にしてグロモボーイへと視線が集中する。
やつの剣が黄金色に輝きをおび、強く、強く光り、そして、そのまま振り下ろす!!
間合いは遠い、届くはずはない。
しかし、気づく、あれは魔法剣だ。
この異世界で、特有のAランクの剣士のみが使える技だ。
瞬間、俺のに衝撃が襲う。
遠い間合いに、強烈な一撃だった。
まともにクラってしまい、俺は……
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