第4話ヤングケアラー

お母さんは、右側の手と足が動かない。

リハビリして、歩行とスプーンを使っての食事もできる。

だが、何かと不自由で僕や妹はお母さんの世話をしている。

お風呂は妹が手伝い、きれいに体や髪の毛を洗ってあげる。

湯船に浸かるほど、体は動かないし、危ない。

ご飯は僕が作ったり、小学高学年の妹が作ったりする。 

たまに、お母さんは泣きながらご飯を食べた。

僕は毎日、新聞配達が終わると朝ご飯を作り、溜まった洗濯物を洗い干してから、バイトに向かう。

帰宅すると、着替えてから定時制高校に通う。

夜の8時には帰宅する。

お母さんの食事は妹が作り、済んでいる。

僕は妹が作ったおかずを食べる。

食事と言っても、おかず一品が限度。

僕の給料は、学費や生活費になる。

貯金しないと、妹に不自由させてしまうし、お母さんの介護用品も買えない。

僕が働くので、生活保護費は少ない。

美味しい、ご飯が食べたい。

次の給料は米を買うのに使いたい。生活は楽にはならない。

お母さんにつきっきりは出来ないので、辛い思いを妹にさせているが妹は献身的にお母さんの世話をする。

給料日。

白飯、唐揚げ、味噌汁。

最高に美味しかった。毎日食べたいが、それは大人になるまで我慢だ。

兎に角、来年から中学生になる妹の制服や教科書代を貯金しなければいけない。

僕は必死に働いて、勉強した。

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