第2話新聞配達

僕は朝は3時に起きて新聞屋さんに行き、自転車で新聞を配達した。

最初は見習いで、配る家や道を教えてもらった。

給料は月3万円だった。

5000円は自分のために、残りはお母さんにあげた。

僕は5000円で穴の開いた靴の代えを買ったり、文房具や学校で使うお金に使った。

給料の夜だけは、白米と餃子や唐揚げが出てきた。

3人で美味しく食べた。

毎日、夜ご飯は食べたいけどそれは無理だった。

しかし、確実に僕の給料は生活の為になっていた。


ある日、学校から戻ると家の電話が鳴った。

病院からだった。

スーパーのレジ打ちの最中にお母さんは倒れたらしく、病院に居ると言う。

妹は留守番させて、自転車でその病院へ向かった。

お母さんはICUと言う部屋にいた。

看護師さんから聴くと、お母さんは頭の血管が詰まって倒れたらしい。

元気になっても、障がいが残るかもと言っていた。

その日は、妹と惣菜パンを食べて過ごした。

そして、普段通りに3時には起きて新聞配達をした。

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