第71話シューティングスターライド

魔女の家を出てすぐ、ラビィは星屑石を取り出して念じた。

「もしもし、直急流星モノライドを1便お願いしたいのですが。」

いくらかかってもいい、早くブドウを弟に届けてあげたい。

直急流星モノライドに乗ろう。かなりお高いが宇宙のどこからでも目的地ぴったしに直行到着できる。

星屑石は流れ星のかけらだ。

こうしてテレパシーして通信した注文を高額でかなえて歩く。だれもが緊急時のためにひとつ持っている。

テレパシーしてほどなく、どこからともなく、ぼうっと白緑の光を放つ、ひとりが乗れるくらいの星がひゅううと飛んで、ラビィのもとにやってきた。

流星の精がちょこんとそれに乗っていて、ちょんと、小さな手を差し出した。

代金は前払いである。

ラビィは銀行主にもらった謝礼金の金貨袋を流星の精のその手に乗せた。

流星の精はその金貨袋をごそごそと調べる。ラビィは足りるだろうかと心配してその様子を見た。

調べ初めてやがて流星の精は、大きくひと袋を抱きしめて、銀のかけら3枚をラビィに渡した。

おつりらしい。

何より代金が足りてラビィはほっとした。

早速ラビィは流星モノライドに乗りこむ。「地球、キャロットオレンジフォレスト7番地、フラッフィ家までお願い。」

ラビィが言うと、流星の精は敬礼する。

すると、モノライドはゆっくりスタートしだした。

流星の精はつかまっていてくださいという動作をする。

するとやがてぐんぐんとスピードを上げ出した。

そして、やってきたミルキーウェイたちをみるみる越えてゆく。

それらを見ていると、まるで宇宙虹のようだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る