第18話 両親が攻めて来た

「ああ。こんなところに住んでいたんだな。」

「あの子が屋敷の使用人を全員殺したのは本当みたいね。結界の能力で言えば世界一レベルに成長している。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

外で恐ろしい程の音が鳴った。

私達は一瞬で理解してしまった。理解したくなかった。

エンヴィー様が焦った顔をしている。両親が攻めて来たのだろう。

「流石に長くは保てないみたい。」

「エンヴィー様…逃げますか…?」

逃げても直ぐに捕まるだろう。エンヴィーさんがこんなに動揺しているんだから。

「上手く言っても一人道連れできるかどうかかも。分からない。

一つ方法があるけど失敗したら僕達は死ぬかもしれない。」

「…!方法があるなら試してみましょう。あの人達に殺されるくらいならエンヴィー様と一緒に死にたいです。」

エンヴィーさんは一瞬泣きそうな顔になってから覚悟を決めた顔をする。そして私の手を握る。

「僕と一緒に窓から飛び降りて絶対死なせないから。」

私達はエンヴィーさんの風魔法でなんとか怪我をせずに降りることが出来た。

そのまま全力で走り続ける。

たまに体が軽くなるのはエンヴィーさんが手伝ってくれているのだろう。

「この先に滝がある。僕と一緒に飛び込むんだ。」

「分かりました。」

エンヴィーさんの結界を超える…!私達が結界を超えた、その後に結界にひびが入る。

一瞬エンヴィーさんが震えていた。

怖いんだ…。そっか。ずっと命を狙われてるもんね。強くなっても力で敵わない。

怖いのは当たり前だよね…。

滝が見え始めた時に結界がガラスが割れるような音で割れてしまった。

「急ごう!このままだと追いつかれる!」

無我夢中で走り、滝の方まで行く。

恐ろしい程高かったが、誰かに殺されるよりは良い。

「あら。心中でもするつもり?そんなことさせないわよ‼」

結界を張られ逃げ場が無くなる。

「…」

そのまま火魔法を打たれた。

そしてそのまま頭が真っ白になる。

どうしよう。どうしよう。どうしよう。こんな人に殺されたくない。

そのまま体が動いてエンヴィーさんを庇い魔法を殴る。

え?嫌だ。待って。死にたくないよ。

「え?」腕が殴った方の右腕の骨が折れたボキりと嫌な音がする。

そして皮膚が腕全体に火傷をしている。だが、死んでいない。

「あら。流石は亜人ね。」

エンヴィーさんは私が自分を庇ったことに困惑している。

「うっ…。」

痛くて笑顔を浮かべることが出来なかった。

少し動かすのだけでも痛い。動かさなくても痛い。

「僕、最後まで守ってくれた人…初めてかも。」

エンヴィーさんが慌てながらも結界を張ってくれる。

「これは5回程で壊れてしまう。だから一回で聞いてくれる?」

1度恐ろしい炎が結界を覆う。

「母様は連続攻撃をした後にだけ結界が緩くなる。その時に僕とリーファで出来る最大威力の攻撃をするんだ。」

3度炎が結界に当たり結界にひびが入る。

エンヴィーさんが焦りながらも、説明してくれる。

「ごめん。大怪我をしているけれど僕とリーファが生き残るにはそれをするしかない。」

5度目の炎が当たりエンヴィーさんの結界が割れた途端、張られた結界に私は右足で蹴りを入れた。でも私だとヒビが入って結界が修復しようとするだけ。

そこにエンヴィーさんが風魔法で槍のようなものを作りひびの入った部分に突き刺し結界を破壊した。

「行くよ!」

その後にエンヴィーさんと手を繋ぎ、飛び降りた。

そのまま地面までの距離が近づいていく。

ギリギリの所でエンヴィーさんが結界を張ってダメージを消すことが出来た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る