第10話 甘噛み

「勉強してきたよ!リーファに甘噛みって愛情表現になるんだよね!」

「そうなんですか?」

「試してもいい?」

満面の笑みで押し倒される私。

ひいっ…。私今日が命日なのかも。

ノリノリで首を噛んでくるエンヴィーさん。更に服のボタンまではずし始めた。

「⁉⁉」「凄く動揺してて面白いね!」

肩も噛まれた。下着が…見え…っ⁉恥ずかしいんだけど!?

「エンヴィー様落ち着いてください。相変わらず顔もタイプです。」

「動揺してるのリーファだけど。」

お腹も噛まれた太ももとかも。

痛いのにくすぐったい。

「え、エンヴィー様…もう愛は分かったので…止めてください。」

「あ」

正気を取り戻したのかエンヴィーさんが動揺した表情をした後、顔を少し赤くしながらも私から離れた。

「ご、ごめん。痛かった…?リーファへの思いが暴走しちゃった…。」

「手を繋いだこともキスしたこともないのに突然ですね。」

私凄く愛されてるし、まあ、この人も悪くないかも…?

やばい。このままではヤンデレに完全に沼ってしまう‼

考えることを止めて私は服のボタンをしめる。

「僕のこと嫌いになってない…?大丈夫?」

こっちは完全に私に沼ってるーー!!

「安心してください。」

何か励ます方法は…。あ。そうだ。エンヴィーさんと手を恋人繋ぎにして、唇にキスをする。

「積極的…好き結婚したい。」

「駄目です。」

そしてハグもする。

「落ち着いてくださいねー。」「心拍数は上がってる!!!」

違うそうじゃない。安心させたいだけなんだ。

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