第18話 飛べない豚はただのあほ

破廉恥三宅はメガネを掛けているが視力が異常に高い。100m先に置いてあるバナナが、剥いてあるバナナか剥いていないバナナかが分かるぐらい高い。


ちなみにメガネを掛けずに見ると、剥いていないバナナはバナナと認識できるが、剥いてあるバナナはちんこに見えるらしい。


そんな破廉恥三宅が室内を隈なく探したところ、謎のひもを見つけた。



破廉恥「あの天井からちょっとだけ出てるひもみたいなのなんだろう?」


たけし「ん?どれだよ?」



破廉恥が気づいたひもとは7mある天井の片隅に3mm程出ている埃のようなひもだった。


富士まん「なんだよ?サナダムシじゃねえか?」


たけし「サナダムシって肉眼で見えるのか?」


墜落「もしサナダムシだったら、その上にお尻があるかもしれない。」


破廉恥「いや、お尻はない。」


こうたろう「あるわけないだろ。お尻が。」


たけし「破廉恥?そのひもになんかありそうなのか?」


破廉恥「分からないが、引っ張ってみたい。」


コンドーム「あれをどうやって引っ張るんだよ!?」


破廉恥「どうやってあのひもを引っ張るのかという方法論の問題ではなく、ひもを引っ張ってみたいという気持ちになっており、この気持ちは誰にも止められないんです!」


コンドーム「ああっ、なんかごめん。」


たけし「とにかくあのひもを引っ張ってみよう。俺には見えないけど。」


こうたろう「リーダーがそういうなら、引っ張るしかねえんじゃねえのか?あのひもを。」


コンドーム「それ言い方倒置法にしただけで、一歩も前に進んでねえ。」


富士まん「俺ちょっとジャンプしてみる。」




富士まん以外の5人は、ジャンプすると言った富士まんに呆れかえっていた。


しかし富士まんは意外とジャンプ力があった。もうちょっとで届くんじゃないかというところまでジャンプした。


届かなかった。




たけし「あのひもを引っ張って次の階に進みたいんだがな。」


こうたろう「そうなるとは限らんがな!」


墜落「分かった!肩車だ!」



墜落山田の名案に皆歓喜した。


6人は体重の重たい順で肩車をすることになった。しかし一番上に乗ったたけしは視力がかなり悪く、あと1mの距離のひもさえも見えなかった。


こうたろう「おい!たけし!ひも、とっ、とれたか?」


たけし「み、みえない!」


コンドーム「もっもう、げっげんかい・・・」


コンドームは一番下だった。約300kgを肩車するコンドームの肩は限界を向かえていた。


コンドーム「おっ、おれ、もっ、もう、無理かも。」


その直後肩車は崩壊した。


一番上に乗っていたたけしは全身骨折、肺が潰れ、呼吸ができず苦しんでいた。おそらく脊椎がやられ命が助かっても一生寝たきり状態であることには間違いなかった。

上から2番目の墜落山田は墜落した。とにかく墜落した。無傷だった。

3番目のこうたろうは意識不明の重体。

4番目の破廉恥三宅は足を骨折していた。


破廉恥三宅の足はプラプラだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あほなりの旅路 あっほまん @ahonoyakata

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る