第17話 猛進のあほ

たけし達は2階に上がることとなった。金田一は大変な男だったが、このくらいでめげてはならないという思いがたけしにはあった。

しかしながらこの先の道のりを想像して自分のやりはじめたことの重大さに気付き始めていた。


けいたろうはまだいない。


こうたろう「2階にはどうやって上がる?」


たけし「わからないが表に非常階段があった。」


こうたろう「行ってみるか?」


墜落「いやダメだ。」


こうたろう「山田!いたのか!?お前、初登場じゃねえ?」


墜落「外は金田一の亡霊でいっぱいだ。」


たけし「どういうことだ!?」


墜落「わからないが、金田一の首から上と首と首から下が、うじゃうじゃしていた。」


こうたろう「なんだそれ。」


たけし「おそらく、金田一は殺されたんだろう。」


こうたろう「まさか!?」


コンドーム「金田一は、自分が死ぬと分かっていて・・・」


こうたろう「半端な気持ちじゃないな。ここの奴らは。」


墜落「あと何でかわからないけど、けいたろうの首から上と、首と、ちんこの亡霊が。」


こうたろう「けいたろうの!?」


墜落「金田一と抱き合って浮遊していた。」


たけし「死んだか?」


こうたろう「死んだ!?」


墜落「なんか分からないが、けいたろうは、完全に見えたんだよ。」


たけし「どういうことだ?」


墜落「金田一は半透明だったが、けいたろうは完全に見えた。」


こうたろう「それって普通のけいたろうじゃねえの?」


たけし「生きてるんだよ。けいたろうは。俺達の心の中に。」


コンドーム「いや、心の中っていうか、普通に生きてるだろ。だって見たんだろ。山田はけいたろうを。」


墜落「完全に見えただけに、完全に死んだってことか。」


コンドーム「いやいや、完全に見えただけに完全に生きてるんだよ。」


たけし「まあ、気を改めて2階に行こう。」


コンドーム「改めない!!」


こうたろう「そうだな。けいたろうの分もがんばろう。」


コンドーム「ひどい・・・」




6人には余裕がなかった。


けいたろうの死を受け入れるでも、受け入れられないでもなく、気を改めたのであった。


実はこの館、非常階段は1階からしか上がれない仕掛けになっており、2階に上がったら室内の秘密の扉から1階に降りてからまた非常階段で3階まで上るよう設計されている。それを繰り返してようやく7階までいけるのである。


亡霊を怖がって非常階段に出られない6人は、どうやって2階に・・・


ちなみに亡霊は店側の演出である。


けいたろうが重傷を負ったのは、演出なのか?


はたまた・・・

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