第5話 冷静と情熱のあほ

けいたろうはたけしの指令によりコンドーム磯山と富士まんを捜すことになった。果たしてこのグループ一番のあほと言われていたけいたろうにできるんでありましょうか。けいたろうはまず聞き込み調査から開始した。


「あのすいません。ひとつお尋ねしたいんですけど。」


「はい、何でしょう?」


「あの〜この写真の人を捜してるんですけど、あなたではないですよね。」


「私ではないですよねどうみても。」


「いや~どうでしょうね。」


「いや私じゃないですから。全然違うでしょうこの写真と。」


「そうですか?人は見かけによらないって言いますし。」


「まあそうは言いますけど・・・」


「じゃあまとめるとあなたということで、いいですか?」


「だめでしょ。逆にこの人を真剣に捜してるんだったら私でいいんですか?この人男でしょ。私女ですから。」


「あっ女性の方!そうでしたか。それを早く言って欲しかったなあ〜」


「失礼な。もう行きますよ。」


「すすっ、すみませんとのことです!!」




けいたろうは人捜しの難しさを思い知らされた。しかし一つ分かったこともあった。


コンドーム磯山は女になったということ(けいたろうの認識)





「あのすいません。私この写真の人知ってますよ。」


「えっ!あなたは?」


「近所のものです。確かこの人向かいのアパートに先週引っ越してきた人だと思いますけど。」


「そうなんですか!?どこのアパートか教えていただけますか?」


「はい。ついてきてください。」


「まあ、僕が前行きますけどね。」


「はあ・・・どうぞ。」


「ここですか?」


「何で前を歩いてるのに分かったんですか!?」


「ここがこの写真の人のアパートだからですよ。」


「はい。このアパートです。」


「はい。僕が先に言いました。」


「はい。あなたが前を歩いて、あなたが先にアパートを見つけて、あなたが先に言いました。」


「はい。アパートいうよりデパートですね。」


「はっ、それは、はいとは言いかねます。」


「はい。」


「ここに住む人はみなさん一からやり直そうって人たちなんですよ。ちなみに旦那はここに住んでます。」


「えっ、なんで一緒に住まないんですか?」


「臭い・・・あっ、いや、あの〜夫も一からやりなおしたいとか何とか言ってましたね。」


「へえ~。教えていただきありがとうございました。はい、100万円。」


「・・・」



結果的にけいたろうが辿り着いたアパートには破廉恥三宅が住んでいた。


たけしから言われていたコンドーム磯山でも、富士まんでもなく


破廉恥三宅が住んでいた。

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