息子の介護用品が届いたのだが
息子が今年1月に受けた手術で、体重が減ってしまって、急遽、再入院を1週間ほどしなくてはならなかった。
今は退院して、日中は普通に食事しているが、夜だけ、鼻から胃まで通ったチューブを通して栄養剤を投与している。そして、それをセットしてやるのは私の役目。
そのための道具やら消耗品のリストを、栄養士さんが配送センターにリストを送っていた。注文自体は私がやるんだけど。
鼻から胃までに細いチューブが入りっぱなしで、そのチューブ自体の取り替えは月に一回。
このチューブ自体の交換もやれって言われたんだけど、
「絶望的に不器用なので、それは本当に無理です。できないです。息子、連れてくるからやってもらえませんか?」
と、泣きついた。
隣で息子も、「お願いします、お願いします。母にやらせないで下さい」って顔で、私と看護師さんとのやりとりを見守っている。
その甲斐あって、息子側のチューブの交換はやってくれることになった。
まあ、長くても2、3ヶ月、早ければ、1月で終わる、と聞いていたので、交換のために病院に連れてくること自体、たいした問題ではない。
サプライセンターに自分で連絡して、リスト通りの物品の配送を頼み、無事にもろもろの荷物が届いた。
基本的によく病院系のドラマで見る点滴とか入ってる透明バッグに、紙パックの栄養ドリンクみたいなのを注ぎ入れて、それをマシンにくっつけて、定量を定スピードで息子の鼻の中のチューブに送り込む。
そして、その「ぶらん」と、息子の鼻から出ているチューブの先っぽを、ほっぺたに固定するための、いろんなテープやら何やらも入っていた。
それでだ、届いた荷物を調べてみると、確かにリストのものは全部入ってたのだけれど、一番使うバッグやコネクタは15個だけなのに、テープ類は100枚とか、50枚とかとんでもない量が入っている。
そして月一回交換のチューブの替えが10本(10ヶ月分!)入っているかと思えば、交換時にスムーズに入れるための塗りゼリー(持ち帰り用寿司の醤油のサイズの袋)が、一個(一回分)ご丁寧にビニールバッグに入ってた。
倉庫の係の人がリスト見ながら、該当の商品を適当に放り込んだのか?としか思えない。
管理栄養士さんに、
「なんか足りなさそうなものと、有り余るものの差がひどいんですけど」
と、連絡したら、
「あらー、一年分とか送っちゃったのかしら?」
と、電話の先で爆笑してた。
ここら辺が、ほんとにカナダ。
「使い道が限られすぎて、こんなに大量に家にあっても、、、」
って泣きついたら、
「病院に持ってきたら、他に困っている患者さんとこに回せるから持ってきていいよ」
って言われたから助かった。
電話で注文した時、交換手の人が、
「ああ、リスト届いてる、届いてる。これがあるから、あなた、なんにも心配しなくていいわよ♪」
と、やけに軽やかで、一瞬不安がよぎったあの感覚はやはり間違ってなかったんだな、と思った。
〜終わり
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