第58話 ヘスティア様の願い
「のぞき魔……じゃなかった。ヘスティア様それで今回はどんな話でしょうか?」
「わざとじゃないんですよぉぉぉ。あくまでセインさんの興奮に反応しているだけであって、あなたが乳首を吸おうとしているタイミングで呼んでいるわけはないんです!!」
半泣きになられるとなんだかこっちが悪い気がしてくるから不思議である。って、ちょっと待って、それだとヘスティア様の石像の胸にも興奮したことになるんだけど……
まあ、確かに石像胸も石像で素敵だったけどさ……石像だぞ!! さすがに興奮は……してないはず……してないよね?
「それでですね……セイン様にはセルヴィを救っていただきたいのです。あの子はヘラの信者によって洗脳されてしまっているんですよ……」
「第一女王カフカか……」
シャーロットが敵対している人物であり、おれたちヘスティア様の信者の敵である。
「彼女もおそらくはあなたたたちのような特別な力をもっているはずです。できれば四人の加護をもつものと救世主であるあなたで戦ってほしいのですが……」
カフカの特殊能力か……影の存在といい色々と隠し事は多そうだが、シャーロットに聞いておかないとな。
それよりもだ……
「肝心のセルヴィは敵の味方になってしまってるんだよね……」
「はい。しかも、彼女は魔法で仲間になっているわけではないので、状態異常回復も通じないのです……」
「なるほど……」
そう思った時に再び世界がひびはいっていく。もう時間の様だ。しかも、なぜだろう。股間がなにか暖かいものにつつまれているような……
「ヘスティア様。方法はまだ思いついていませんがかならずや、セルヴィも救ってみせます。あんな風に自分の胸を嫌悪するからには何かがあったんだと思うから」
「ありがとうございます。セインさんを選んで私は本当によかったと思います。それでですね……」
ヘスティア様は満面の笑みを浮かべると少し恥ずかしそうに笑った。
「もしも、あなたが望むなら今度お会いするときはですね……私の胸を好きにしてくださって結構です。その……信者もほとんどいない私なんかのために頑張ってくれて本当に嬉しかったんですよ」
「ヘスティア様……」
ちょっと恥ずかしそうはにかむヘスティア様の言葉につい豊かな胸を見つめてしまう。陶器のような真っ白い肌にどこか神秘的なオーラをまとったおっぱい。
比喩でなく神乳である。
「がんばりますよ、ヘスティア様。でも、ベル君に悪い気がしますね」
「……? ベル君ってだれですか?」
キョトンと首をかしげるヘスティア様。まずい、ダンまちと混同したとはいえずにそのまま元の世界に戻ると……
「んん……」
「うおおおお、なにやってるの? いや、本当になにやっているの?」
ナタリアが俺の股間に顔をうずめていたのだ。吐息が何とも暖かくて気持ちよい。
「ああ、すいませんですぅ。つい、我慢できなくて……」
「だからって気絶した俺を襲わないでよ!!」
「でも、ひどいですぅ……グラベルにいわれたようにギャップを狙って女王モードで魅了したのに途中で寝るなんて……寂しかったんですぅ」
「ああ、それはごめん……」
泣きながら抱き着いてくるナタリアの頭を撫でながらそのあと無茶苦茶イチャイチャした。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違いかもしれない……だけで、異世界で巨乳を求めるのは正しいことだと思うのだ。
そして、その翌日、シグレ、ヒルダ姉さん、シャーロット、ナタリアを集めて事情を説明すると名案を思い付いたとでもいうように得意げな笑みを浮かべてシャーロットがいった。
「そう……じゃあ、婚約パーティーをしてカフカ姉さんを招待しましょう」
え、まじでいってるの?
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