インターハイ2回戦-白岡高校-5
白岡高校との試合がこれから始まる。
インターハイ2回戦。
1回戦の時より、緊張してきた俺は、深呼吸をして心を落ち着かせた。
「よし、緊張はあると思うけど、緊張も考え方によっては、良い方向に持っていくことができる。緊張を味方につけろ」
高宮コーチは、ニヤリと笑った。
高宮コーチも緊張しているのか、笑顔を見せているけれど、硬くなっている。
笑顔を見せて、硬くなった筋肉をほぐそうとしているみたいだ。
前、どこかで聞いたことがあるけど、走っていても、頬が揺れていると筋肉がリラックスできている証拠。筋肉は繋がっているから、顔の筋肉が硬くなっていると、全身の筋肉も硬くなってしまうらしい。
高宮コーチは緊張をほぐそうと、意図的に笑顔を作ったのだろう。
高宮コーチも高校の時は、インターハイには行けなかったと聞いた。だから、高宮コーチにとっても初めてのインターハイで、2回戦に進んだ。
相手も勝ち続けるにつれて、手強くなってくるから、徐々に緊張してしまうこともある。
城伯高校のメンバー全員が、いよいよ試合が始まることもあって、緊張感が高まってきていた。
でも、意図的に緊張をほぐすために筋肉をブラブラさせたり、撫でたりしながら、リラックスさせている。
「さぁ、行こうか」
円陣を組んで、慧が明るい声で楽しそうに言った。
「おー!!!!」
慧の言葉に続いて、全員が大きな声で叫ぶ。
そして、拳を天井に突き上げた。
「よし! 行ってこい!!」
美香も笑顔で、でも、力強い声で言って、メンバーをコートに送り出した。
スターディングメンバー
城伯高校
村野樹 3年 174㎝ PG 背番号5 副キャプテン
斉木慧 3年 180㎝ C 背番号4 キャプテン
田畑貴 3年 178㎝ PF 背番号6
伊田灯 3年 176㎝ SF 背番号8
原智樹 2年 172㎝ SG 背番号10
いよいよ、試合開始だ。
ティップオフ
審判がボールを上げる。
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