インターハイ開幕12
3クォーターが始まる。
3クォーターのメンバーは、スターディングメンバーと同じ。
城伯高校
村野樹 3年 174㎝ PG 背番号5 副キャプテン
斉木慧 3年 180㎝ C 背番号4 キャプテン
田畑貴 3年 178㎝ PF 背番号6
原智樹 2年 172㎝ SG 背番号10
伊田灯 3年 176㎝ SF 背番号8
三ツ谷高校
市村義人 3年 PG/SG 167㎝ 背番号4 キャプテン
立川渉 3年 C 198㎝ 背番号5 副キャプテン
吉村圭太 3年 SG 179㎝ 背番号6
野崎クロース・ドルー 2年 SF 189㎝ 背番号7
ジェームズ・レイル・スターズ 2年 PF 196㎝ 背番号8
インターハイはテレビでも中継されている。そのため、テレビ画面にはテロップでメンバー紹介がされている。
また、テレビ局関係の人もたくさん来ている。そんな状況の中で、試合をするため、余計に緊張する。それでも、不思議と俺は緊張どころか、かなり調子が良かった。
多分、バスケをしていた中で、一番良いんじゃないかというくらい。
3クォーターの始めは、城伯高校のディフェンス。
市村の動きを見ながら、それに合わせ、壁を作っていく。
市村をパスもできない、ドリブルでゴール下まで走っていくドライブもできない状態に追い込む。
「しつこいディフェンスだな」
市村が困っている。
このまま、24秒まで追い込めば俺たちのボールになる。
粘り強く、市村についていく。
見かねた吉村がスクリーンをかけにきた。
俺は吉村の壁に阻まれ、一時的に動けなくなった。
そこを狙って市村は、わずかに空いたスペースを使って、ドリブルでゴール下まで走った。
慧がフォローに入り、市村のシュートを止めようとボールを叩こうとした。
ピーッ
笛がなった。
「パーソナルファウル!」
慧がボールを叩こうとした際に、腕が市村の目の下に当たって、ファウルをもらってしまった。
「悪い、大丈夫か?」
慧は市村に声をかけた。
市村は、目の下に当たって、一瞬、何も見えなくなり、手で顔を覆った。
「大丈夫だ」
市村は少し立ち止まっていたが、フリースローの準備をした。
市村はシュートをしようとしているときのファウルだったので、フリースロー2本が与えられる。
慧はこれでファウル3つ目。まだ、3クォーターが始まったばかりなので、ここで、ファウル3つ目になるのは少し痛い。
あと、2つで慧はファウルアウトで退場となってしまう。
普通なら、ここで交代をすることが多い。でも、高宮コーチは様子を見たいのか、交代せず、慧をそのまま続行させた。
ただ、今のはファウルで止めなければならなかったと考えることもできる。そうでなければ、2ポイントとなってしまうからだ。
もし、フリースローであれば、1ポイントなので、外すことを想定すると、2ポイントよりは1ポイントとられたほうがいいという考え方。
市村はゆっくりと構え、1投目のフリースローを放つ。
1投目のフリースローは失敗。
2投目。市村は心を落ち着かせようと深呼吸をした。
2投目のフリースローも失敗。
城伯高校のスローインからゲーム再開。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます