後宮妃実家事情『赫貴妃』

 貴妃きひフゥア 藜蘭リーラン妃。

「あら、私の家の事程度ならば御教おおしえ致しますよ。好きなだけいて下さいね」



Q『実家は何をしている家なのでしょうか?』

A「御存ごぞんじかと思いますが、赫族はの国の商業の中心となっております。鳳凰は幸を運ぶ瑞鳥ずいちょうなので、商談は全て成立し利益は毎月の様に上がっていますね」


Q『商談は全て成立とおっしゃられていますが、具体的にはどの様な商談内容なのでしょう?』

A「大きなもので言いますと、国をまたいだものですね。あまり多くは語れませんが、隣国と宝石の取引等を行いました。小さなものは……民達が集めた希少な物等ですね」


Q『危ない橋を渡る様な事はあったのでしょうか?』

A「………私の代ではありませんけれど、赫族の歴史を辿るとれは存在します。歴史書にると、商会同士の商談で、乾燥大麻(マリファナ)を売り付けられたそうですわ。断ろうとも商談は成立。我が家は没落の危機に陥り、非常に危うい状態であったという話ですね。……鳳凰の強運も怖ろしいですわ」



『運も実力の内なのは重々承知ですが、此処迄ここまで来ると厄介なものなのですね……』

「ええ、そうなのですわ。ですが鳳凰の力あってこその我が家ですし、複雑以上の感情は持ち合わせておりません……」



  後宮妃実家事情『赫貴妃』

  【終わり】

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