後宮妃実家事情『琉賢妃』

 賢妃けんひリゥ 菫花ジンファ妃。

此処ここでは、わらわの生家について語ろうぞ。いな其方そちらくのであったわ」



Q『実家は何をしている家なのでしょうか』

A「妾の生家は、林業を営んでおる。青龍の力にあやかり、山を丸ごとぐ等しておるわ。その他に知りたい事は無いのかえ?」


Q『では………。現在後宮の在る場所に、昔は山が在ったと存じています。の山を削ったのは矢張やはり、琉族の皆様が……?』

A「そうじゃな。大規模なものは大凡おおよそわらわの生家が関係しているからの。ほれ、次の問いじゃ」


Q『あ、はい……。其の大規模な作業で、負傷者や事故は起きなかったのでしょうか?』

A「むしろ、れが無いとでも思っておったのかえ? 脳が無い者よのう、憐れ憐れ。悲惨なものだと数百人は死んでおるわ、木の根さえ残っておらん山は容易たやすく崩れる」



『あの、もう少しお話を聞かせて頂く事は……』

「嫌じゃ。気が向かぬ。の話は仕舞にせよ」




  後宮妃実家事情『琉賢妃』

  【終わり】

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