第4話 

「起きろー」

バサッ

「うう、後5分」

「お兄さん、起きてください。明るい時間に行かなきゃ危ないですよ」

「んー分かった」

テクテク

「お、起きたか佐藤」

「子供は朝から元気だな」

「朝ごはんもうすぐ出来...」

「なんだよ、急に黙って」

「佐藤、寝癖が凄いことになってるぞ」

「まず寝癖を直してこい」

「はいはい、分かりました」

「あ、お兄さん。ふふ、ホーリー。目、覚めました?」

「あぁ、凄いなもうバッチリだ」

「ご飯できたよー」

「はーい、今行く。ほら、行くぞ」

「はい」

モグモグ

「それじゃ行きますか」

「皆、準備は出来ているか」

「近くに鬼はいません」

「体調は、万全です」

「魔法の調整もバッチリだ」

「怪我をしたら、私を読んでください」

「安心しろ」

「 一応持っとけ」

「ナイフか」

「無いよりはマシだろ」

「危ないからナイフカバーはつけといてね」

「カッケー」キャキャ

「腰に巻けるようになってるのか」

「後、ロープとくないの様な飛び道具が欲しい」

「オッケー」

「じゃ行くか」

「案内よろしく」

「任せてください。こっちです」

「行くか」

(鬼がいない。いや、違う葵くんの能力か)

「着きました。あの建物です」

ドンドン

「確かに今までの鬼とは比べられない程大きい」

「だろ!だが、 ここまで来たんだ逃げるわけにはいかない」

「あぁ、勿論。じゃあ頼んだ健斗くん」

「はい、佐藤さん」

(落ち着け、集中集中)

「ファイヤー」

ドーン

グォォォ

ドン ドン

(行った)

「行くぞ、皆」

(扉が開かない)

「俺に変われ」

カチャカチャ

ガチャン

(よし開いた)

「皆入れ」

「なんとかなった」

「ナイス!よく鍵開けれたな」

「能力のお陰でな」

「ふふふ。おめでとうお兄ちゃんたち」

「誰だ」

「私よ私。 お兄ちゃん達をここまで連れてきた張本人」

「 俺たちはゴールまでたどり着いた。 さあ早く元いた場所へ返せ」

「お兄ちゃんたちはいつからこの場所がゴールだと錯覚していたの」

「それは佐々木が、、、」

「佐藤が来る前に葵くんに探してもらったんだ」

「はい、確かに 調べた時にはここがゴールになっていたのですが、今近づいてようやく分かりました。ゴールはこの上です」

「せいかーい」

「つまり俺達は、お前をぶっ倒してるも上に行けってことか?」

「怖い怖い。 だけど残念、戦うのは私ではありません」

パチン

パカッ

(床がっ!)

キャー

「ふふ。頑張ってねお兄ちゃん。じゃあね」

「待て、、」

「え?」

(誰も居ないのに声が聞こえる。どういうこと?)

メキ

(地面に亀裂が)

「はぁはぁ。これはどういうつもりだ?」

「凄い、、凄いよお兄ちゃん!ねぇどうやったの?教えて、教えて」

(何なんだ?、まるで子どもの様に目を輝かせて。いや、見た目からしても子どもか)

「ナイフとロープを固定して作った即席の脱出道具だ。 もちろんお前にバレないように、ロープとナイフの存在を消したが」

「すごいね!よくそんなの作れたね」

「俺はここに来てまだ日が浅くてな、いろんなものに警戒してるんだ。事前に何かが起きると思っていたからな」

「そっか!確かにお兄ちゃんは最近来たばっかだもんね」

「で、他の5人を何処へやった」

「怖い怖い鬼さんと戦ってもらうの」

「ふざけるな! そもそもお前の目的は何だ!何をしたい」

「別に何も。私はただ暇な時間を潰せればいいの」

「それで、 たくさんの子供を誘拐したのか」

「よく知ってるね。だけど皆つまらない。 鬼から逃げてギャーギャー泣いて 。 あ、もちろんお兄ちゃんたちは別だよ」

「それで、 その子達は」

「もちろん全員返すよ。 お兄ちゃん達以外の記憶は消させてもらうけどね。」

(子供達の安全は保証、、、いやまだ分からない)

「ささ、こっちへ来てお兄ちゃんは合格だよ」

(長い階段だな)

「あ、あの子達戦うみたい。勝ち目が無いのにね」

「本当か? 今すぐそこへ行け」

「えー嫌だよ。それに個人戦だし、お兄ちゃんが分裂できるならともかく」

「個人戦だと。それって葵や桜もか?」

「勿論」

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