第19話 助太刀
だが、髭男はそれに構うことなく大金槌を振り上げ、振り下ろす!
風をまとった大金槌が唸りを上げて振り下ろされると、思わず顔をしかめる音とともに金槌は盾ごと
一瞬で黒い霧となって四散する
あっけにとられる
しかし、髭男は動きを止めない。すぐさま次の標的に向けて駆けより、今度は身をひねり横薙ぎに金槌を振るう!
金槌を振るわれた
次々と為す術もないまま仲間が倒されていく様を見せられた
風を巻き起こしながら金槌が振り回される。
そのたびに
そんな中、かなわんと悟り、逃げを打つ
だが、その進路を阻むものがいた。
体の各所を鈍く光る金属質の表皮に身を包んだ、先端が膨らんた長い尾を持つ、四足の生き物。
だがその体のあちこちには明らかに人工の革紐によっていくつもの袋がくくりつけられている。
その生き物は
木に叩きつけられた
それを見た髭男はたしなめる。
「おいおい、お主はそんなに暴れるな。儂の大事な荷物を担いでおるのだから。それに木を傷つけたら後でわしが
そのさまをいつしか地面にへたり込んでいたルアンナは呆然と、手にしていた槍を支えにして眺めていた。
「だいじょうぶかね」
あたりを見渡し、
「は、はい……あれ?」
出された手を握り、それを支えに立ち上がろうとしたルアンナだが、体に力が入らず立つことができない。
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