第18話 山の妖精と森の邪妖
「アクレイ!」
悲鳴を上げるルアンナ、アクレイは身を丸め、なんとか耐えている。
が、既に彼女もアクレイのことなど気にかけてはいられなかった。
ルアンナは槍をちらつかせて目の前の
「う…く…」
足蹴にされ続けるアクレイと兵士を脇に見ながらルアンナは自身の未熟さを思い知っていた。
少しでも早く自分を認めさせたい、そんな思いが先走りすぎたのか。
やはりもう少し鍛えてからにするべきだったのか。
慎重さを見せていたアクレイの言葉に耳を傾けるべきだったかもしれない。
焦り、不安、後悔でルアンナの思考は堂々巡りになるも、自分たちのもとに向かってきているであろう兵士たちの存在がかろうじて彼女の心の支えとなっていた。
皆が来てくれればきっと……
そんな中、
「何じゃ、人間の子供が
草木をかき分ける音とともに拍子抜けするようなのんびりとした声が聞こえた。
姿を現したのは、
ルアンナたちとは違い、金属質の鎧に身を包み、不釣り合いなほどに巨大な大金槌を担いでいる。
「あなたは?」
突然の登場にあっけにとられるルアンナ。
そんな中、髭男は
「…おっと、
そう言うと髭男は担いでいた金槌を一振りすると、手近な
地を踏みしめて駆け寄ってくる新たな相手にその
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